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「テレクラで聴け、スクリャービン」

文=横浜ぼん太

先日の通算来訪者数10万名記念祝辞にて、秀逸なコメントをくれた
ガーディナーさん改め横浜ぼん太さんによる、ちょっと素敵な愛のある風景(笑)。実話。


 先日の「祝!CLASSICA通算訪問者数10万名様突破」祝辞集で大賞をいただき光栄です(笑)。実は昨日、ツーショットで偶然出くわした女性がちょっと面白かったので、お礼かたがたご報告を。

 仕事が思ったより早く終わったので、性懲りもなく私は某ツーショットダイヤルに電話してみました。珍しく待ち時間なしでつながった相手は、やる気なさそうないかにもサクラ風のオンナ。ところがこいつが、話していくと職業声楽家で、ピアノもたしなむとのこと。ウタはソプラノで、グノーの「ファウスト」とかサン=サーンス「サムソンとデリラ」とか、フランス・オペラが好きと言うじゃないですか。

 それで私もヒマなんで調子に乗ってあれはどう、これは好き?などとつっこむと、歌う歌う(笑)。少なくとも私が好きだと言った曲のサワリはカンペキに歌ってくれましたのですよ。「ボエーム」の例のやつを聴いたときは、「あなたをテレクラ界のミミと呼ぼう、私は」とついバカなことを叫んでしまいました。

 しかし私の好きなスクリャービンのエチュードop.8-12やピアノ・ソナタ第4番を、作品名を言っただけでバシッと歌われたときはちょっと妙な感動を覚えましたね。「私、激しいのが好きなの」って言われちゃって、気が合うじゃん、じゃあ今度はあっちでよろしく、みたいな。←何やってんでしょうね、私。

 ウチに帰ってガーディナーの新譜、モンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」を聴き、オッター様の荒い息遣いに熱いものが込み上げ、よし、明日も頑張るぞと私は思ったのでした。オイオイ、なにをだ。(96/12/13)



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