●オタキング(って最近は自称してないのかな)こと岡田斗司夫の「オタクの迷い道」(文春文庫)が文庫になっていたので、さっくりと読んでおく。「TVブロス」に連載していたコラムをまとめたものなので、「オタク学入門」(新潮OH!文庫)のような「ためになるオタク話」が詰まっているわけじゃなくて、結構なじみ深いオタクのバカ話満載系な「迷い道」なんである。オタクの世代論(われわれ第二世代に比べると近頃の若い第三世代オタクは……)みたいな話は、フツーの人だったら眉をひそめるような井蛙ぶりだと思うんだけど、ここを読んでる人は大丈夫、ちゃんと笑える。少なくとも音楽のジャンルでは、自分自身がオタクであるか、またはオタクの生態に耐性が備わっているはずだから。
●で、ホント、思うんだけど、クラシック音楽オタク界にもこういうオタキングがいてくれたり、オタク本があったりしたらいいのになあ、と。ただクラシックの場合、その辺が成立しにくい阻害要因があるんだよな。たとえばオタク道を極めることが実作や実業から縁遠いとか(=最強オタクが作曲家や演奏家、プロデューサーになったりしないってこと。ギルバート・キャプランみたいな人もいるにはいるけど)、オタク自らが権威付けされたヒエラルキーを好む傾向があるってこととか。
●とはいえ、やっぱりオタキングが欲しい。出でよ、ヲタ王。オタクとして最強レベルに濃くて、しかも仕事(?)ができて社会性のある優秀な人希望(笑)。(03/04)