News: 2005年8月アーカイブ

August 25, 2005

シンセサイザーの開発者ロバート・ムーグ(モーグ)逝去

惑星●そうかあ、ロバート・ムーグ(モーグ)、亡くなったのか……。享年71。シンセサイザーの生みの親。ガキの頃、あのシンセサイザーの音にどれほど多くの夢を見たことか。いや、ホント、憧れのあまり夢の中に出てくるくらい、シンセサイザーというのは圧倒的に輝かしい存在だったんである。といっても、どうだろう、ムーグその人についてなにを知っていたかといえば、ワタシはなんにも知らない。衝撃を受けたのはムーグを使った音楽、ウォルター(ウェンディ)・カーロスの「スウィッチト・オン・バッハ」や、冨田勲の一連のアルバムに対してであり、ムーグというのは人というより楽器の名前だった気がする。あ、写真は冨田勲~ホルストの「惑星」。名作、というかもっとも懐かしい一枚。
●ちょっと前に「MOOG モーグ」っていうドキュメンタリー映画をどこかのミニシアターで上映していたような気がするのだが、見逃してしまった。DVDも出ているようだが、早稲田松竹あたりで再上映してくれないだろうか、うむきっと上映してくれる気がする、「モジュレーション」あたりと二本立てで。
●DHCさんのFROM 40にて「オトナのためのクラシック音楽入門」第4回掲載中なり。

August 24, 2005

チャップリン・フィルム・コンサート・イン・ジャパン

●これはなかなかない機会だと思うのでご紹介を。「チャップリン・フィルム・コンサート・イン・ジャパン」が9月2日、3日と開催される。フィルム・コンサート、すなわち映画が上映されるのに加えて、スコア復元者でもあるカール・デイヴィス指揮による新日本フィルの生演奏が添えられるんである(すみだトリフォニーホール)。演目は2日が「キッド」「のらくら」 、3日が「街の灯」。詳細は上記リンク先にて。
●で、その音楽はチャップリン自身が作っている。ワタシは前島秀国さんのプレスリリースを読むまで知らなかったのだが、チャップリンにはドビュッシー、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、シェーンベルクらとの接点・交流があったばかりでなく、トマス・ハーディの「テス」をオペラ化してスカラ座で上演しようという計画まであったというではないか。当時のサイレント・フィルムは生演奏つきの上演が前提とされていたのだから、映画とオペラの距離というのは今よりもはるかに近かったに違いない。
●しかし今じゃ生演奏付きで映画を見るなどという機会はまずない。クラシックの世界でも初演当時のオリジナルなスタイルで演奏することで作品の真価を明らかにしようっていう考え方はあるけど、サイレント時代の映画でそれをやろうと思ったらずいぶん大変そうだ。仮にスコアがちゃんとあったとしても、生演奏が必要になる。これはずいぶん贅沢である。その贅沢を味わえるチャンスがこの二晩であると。

August 23, 2005

Yahoo!がサウンドステーションを開始

●どう転んだってPCと音楽の親和性は高い。昨日よりYahoo!ミュージック サウンドステーションがはじまった。「CDともラジオとも違う、新鮮な音楽体験」と謳われているのだが、とりあえずクラシックのコーナーを試してみたところではネットラジオに近い。でもラジオじゃないんだなあ、番組じゃないから。「番組」ではなくて、ランダムにNaxosの音源が選ばれているような感じ。で、これがまた困ったことに曲が1トラック単位のようなんである。ティントナーのベートーヴェン「英雄」第1楽章が流れてたんだけど、その次は全然無関係の別のCDに飛んでしまって、第2楽章以降を聴きたくても聴けない。曲の途中で放り出されて実に落ち着かない。
●クラシックの場合、Yahoo!ミュージックに限らず問題になるんだけど、「1トラック=1曲」と扱われるとお手上げっすね。もちろん、人間の目で曲の切れ目を識別すれば、クラシックだって1曲単位で扱うことはできるが、コストを考えれば現状では困難か。なるべく人の手をかけずに効率的にサイトを作って無料提供&広告収入を目指すのか、人が番組を作って有料で提供するのか(WonderJukeみたいに)、なかなか微妙な問題。
●しかしこんな時代が来るとなると、音楽CDのフォーマットで悔やまれる点が一つ。「曲の切れ目」というなんらかの信号を含んでくれていたらよかったのに! トラックの切れ目とは別に。それだったら機械的に曲の切れ目を判別できた。

August 13, 2005

オルタナティヴ話題の公演

●某チケット販売サイトから、ゲルギエフ指揮マリンスキー・オペラの「リング」韓国公演の案内メールが届いた。日本公演は来年1月だが、同じ公演を一足先に韓国で上演するんすね、9月に。なるほどなあ。チケット料金自体は少し韓国のほうが安いので、どうせなら旅行と組み合わせてソウルで見るという手もあるわけか。ヨン様にも会えるし(会えません)。
UAE●で、思い出した。そうだ、来年はウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート同等公演と思しきものが、なんと、1月5日にUAEのアブダビでも開かれるから本家のチケット入手できない人はそっちのほうを見に行くって手もあるかもよ!と一瞬思ったのだが、これは closed to the public な公演なのでありました。っていうか、すごいなUAEは。

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