April 15, 2010

続・立ち上がりの5分と、最後の5分

●先日、サッカーのゴールの時間帯について「立ち上がりの5分と、最後の5分」というエントリーを書いた。5分刻みのデータはなかったが、15分刻みのデータで昨シーズンのJリーグ時間帯別ゴール数を調べてみたところ、もっともゴールが多いのは終盤の15分であり、逆にもっともゴールが少ないのが序盤の15分という結論が出た。数字も整理しておこう。791の総ゴール数のうち、最後の15分(+ロスタイム)に181ゴール(23%)が生まれ、一方で序盤の15分には91ゴール(12%)しか入っていない。もし時間帯による偏りがなければ、おのおのの15分に平均17%(=1/6)のゴールが生まれてくるはずだ。立ち上がりの15分はゴールが少なく、最後の15分はゴールが多いのだ。
●が、これは昨季のJリーグのデータに過ぎない。Jリーグよりもっとレベルの高いリーグの数字を見るべきだという意見もあるだろう。そこで、イングランドのプレミアリーグについて調べてみようと思った……というか自分で調べるのはメンドくさいので、適当にググって出所のはっきりしないデータを拾ってきた(笑)。厳密な調査じゃないからなんでもいいだろってことで、見つけたのが2007/08シーズンについての以下の集計だ。

premier_league_goals.gif

●全ゴール数は1177で、いちばんゴールの多い時間帯はやはり終盤の15分(322ゴール、27%)、いっぽうでいちばんゴールが少ないのは……やはり最初の15分だ(150ゴール、13%)。ほぼJリーグと同じような傾向がある。パーセンテージも近い。
●これは感覚的にも納得できる。どのチームも(特に地力に劣るチームを相手にすると)序盤からリスクを負いたくない。得点は欲しいが、それ以上に無用な失点を嫌う。最後の15分になると、ゴールが必要な側はリスクを負ったプレイをする。また、終盤はお互いにラインが間延びして、攻撃側が優位に立ちやすい(守備側は序盤と同じようにプレスをかけられない)。
●ほかにも理由はあるだろう。サッカーには「退場」がある。退場者が出るとゴールが入りやすくなると考えるのが自然だ。試合が進むほどピッチ上に立つ平均選手数(笑)は一方的に減るので、後になるほどゴールが入りやすいという偏りが構造的に存在するはずだ。
●つまりサポが気をつけるべきは終盤の15分だ。試合終了の笛が鳴るまで席を立たないほうがいい。そして最初の15分は(先入観に反して)ゴールが生まれにくい。途中退席するよりは遅刻のほうがマシかもしれない。

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