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May 29, 2024

パソコンのCPUクーラーを掃除する

●だんだん夏が近づいてきた。となると、気になるのがパソコンのCPUの温度。温度が高くなれば、CPUクーラーのファンの回転数も高くなり、少しうるさいし、負荷もかかる……えっ? 気にならない? そう、気にならない人は気にならない。気にする人だけが気にする。実は気にしなくても、さほど問題はない。DAZNでサッカー中継を見ているとCPU温度が常時60度を超えるようになってくるが、60度くらいは大したことがないはず(ウチはCore Tempで温度を常時タスクトレイアイコンに表示している)。ただ、きっとCPUクーラーのファンは埃だらけになっているだろうし、掃除してもいいんじゃないのかなと思うわけだ。

CPUクーラーを掃除する
●そこで、一通りケーブル類を外した後、ケースを開けて、中身を取り出してみる。今、使っているマシンはサイコムから購入した小型のBTOパソコンで、中身はASRockのDeskMini310というもの。それなりに年数が経っているが、性能的にはまだまだいける。購入の際、CPUクーラーは少しぜいたくをしてNoctuaというオーストリアのメーカーの静音タイプのものを選んでおり、ミルクチョコレートっぽいカラーリングが好ましい。といっても、ふだんはケースの中にあって目にすることはないのだが。予想通りファンの裏側にたくさん埃がたまっているし、ケース内部のあちこちに埃がある。エアダスターで「ビュッ!」とやったら、簡単に吹き飛んだ。

CPUクーラー 軽く掃除した後
●で、ケースを閉じて、ケーブルをつないで、電源ON。ここでちゃんと起動しなかったらどうしようといつも思ってしまうのだが、問題なく起動した。注目のCPU温度は明確に下がった(5度くらい?)。それに伴ってファンの回転音も静かになった。エアコンのフィルタ掃除みたいなものだと思ってやるのが吉。

May 28, 2024

「利口な女狐の物語」(ルドルフ・チェスノフリーデク著/関根日出男訳)

●「利口な女狐の物語」といえばヤナーチェクの傑作オペラだが、ルドルフ・チェスノフリーデク著の原作もかなりおもしろい。八月舎より刊行されている「利口な女狐の物語」(ルドルフ・チェスノフリーデク著/関根日出男訳)には、スタニスラフ・ロレクによるオリジナル挿画もたっぷりと掲載されている。驚くのはこの挿画が物語のために描かれたのではなく、物語とは無関係に先にロレクが絵を描いて、後からチェスノフリーデクが物語を書いたということ。新聞連載として発表された。
●オペラの第1幕で、森番に捕まった女狐ビストロウシュカがおんどりにディスられる場面がある。オペラでも十分によいが、原作のこの場面はさらにパンチが効いている。森に逃げようとした女狐ビストロウシュカは捕まえられて、おとなしくなる。あわれな女狐を見て、おんどりが鶏の総会を招集して、めんどりたちに諭す。

「どうだ、見たか、人間様の公正さを。人間がいなけりゃこの世はどうなる。狐嬢は俺たちを追っかけてたが、今じゃ手も足も出ない、鎖に繋がれて。というのも卵は産まないし、巣の中にじっとしてないからだ。さあ、働け、卵を産め、俺が手伝ってやる、人間様に気に入られるようにな」
 森番のかみさんは雄鶏の道理をわきまえた演説に大いに満足し、雌鶏たちに新しい餌をまきに出てきた。人間社会とはこんなものだ。ヒヨコだって無駄に地面をつついているわけじゃない。口があってしゃべる術を心得ている者は、いつもまともに食いつなげるのだ。

これ、最高じゃないだろうか? 働いていると、組織の中でこういうおんどりみたいな人を見かけないだろうか。いや、それどころか、あるとき自分自身がおんどりみたいになっている瞬間に気づいて、自己嫌悪に陥ることすらあるのでは。みんなが痛いところを突かれるから、読者は大笑いできる。
●この原作があまりにおもしろかったので、ONTOMOの連載「おとぎの国のクラシック」第11話で「利口な女狐の物語」をとりあげた。ご笑覧ください。

May 27, 2024

マリノスの優勝ならず。アル・アイン対マリノス@アジア・チャンピオンズリーグ決勝第2戦

●悔しいが、負けを認めるしかない。アジア・チャンピオンズリーグ決勝、ホームの第1戦で1点リードしていたマリノスは、アウェイの第2戦に大差で敗北してしまった。アルアイン5対1マリノス。だが、終盤までは接戦だった。前半、マリノスは2失点するが、ヤン・マテウスが1点を返して、トータルスコアは3対3の五分。前半55分、キーパーのポープ・ウィリアムがレッドカードで退場して、ひとり少ない戦いになってしまう。さすがにアウェイでの数的不利は厳しく、後半22分に失点し、ついにアルアインがリード。その後、試合終了直前でに2失点を喫して大量失点になったのであって、後半46分まではずっとトータルスコア1点差だったのだ。最後、途中出場したキーパー白坂楓馬の目を疑うミスで失点してしまったが、きっとこの経験を糧に一段階パワーアップしてくれると願っている。
●もしキーパーの退場がなければ、どんな試合になったのか。そんなふうに考えてしまうのはしかたのないところ。ただ、アル・アインが優勝にふさわしいチームであることはまちがいない。なにしろ彼らは決勝に至るまでの間にアル・ヒラルやアル・ナスルといった巨額予算を持つビッグクラブを倒してきた。それにしても同じアジアの戦いといっても西地区と東地区では予算規模がぜんぜん違うわけで、昨シーズンに浦和が王者になったのは立派というほかない。
●前を向けばマリノスには降格圏近くで低迷するリーグ戦がある。中二日で次戦。マリノスは選手層がピーク時から数段階薄くなった状態で今季を戦っており、ずっと疲弊している感じではあるが、控え選手たちの奮闘を願う。

May 24, 2024

SOMPO美術館 北欧の神秘―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画

SOMPO美術館 北欧の神秘
●新宿のSOMPO美術館で「北欧の神秘―ノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」展(6月9日まで)。ノルウェー国立美術館、スウェーデン国立美術館、フィンランド国立アテネウム美術館の協力を得て約70点を展示。ノルウェーのムンクを別とすれば、それほどメジャー度が高くないということなのか、混雑せず快適。ゆっくり鑑賞できて、満足度は高い。以前の「ゴッホと静物画」に懲りたので、これくらいの路線を狙っていきたい。上のポスターにあしらわれているのは、テオドール・キッテルセンの「トロルのシラミ取りをする姫」。グリーグの「ペール・ギュント」に出てくる山の魔王がトロル(トロール)。この絵では毛むくじゃらに描かれていて、いかにもシラミがいっぱいいそう……。

アイリフ・ペッテシェン「夜景画」
●ワンフロアだけ撮影可能になっていた。これはノルウェーのアイリフ・ペッテシェンの「夜景画」。湖のほとりにたたずんでいるのは水の精なのかな。ウンディーネとかルサルカとか、そういう男が水底に引きずり込まれる系の存在か。

アーンシュト・ヨーセフソン「水の精」
●こちらはスウェーデンのアーンシュト・ヨーセフソン「水の精」。これはネッケンっていう水の精なんだそうだけど、少しおもしろいのはヴァイオリンらしき楽器を弾いているところ。ヴァイオリンが魔力と結びつけられる話は多々あるけど、水の精が弾くというパターンがあるとは。水の中じゃ弾けないだろうとか、楽器職人はどこにいるんだとか(水の底?)、そういう素朴な疑問を抱かなくもない。

ヨセフ・アラネン「レンミンカイネンと牛飼い」
●こちらはフィンランドのヨセフ・アラネンによる「レンミンカイネンと牛飼い」。「カレワラ」の世界だ。もちろんシベリウスを思い出す。今にも曲が聞こえてきそう。トゥオネラの白鳥もいるし。

May 23, 2024

ルイージ指揮NHK交響楽団のニールセン「4つの気質」他

ルイージ NHK交響楽団
●22日はサントリーホールでファビオ・ルイージ指揮N響。プログラムはブラームスのピアノ協奏曲第1番(ルドルフ・ブッフビンダー)とニールセンの交響曲第2番「4つの気質」。チケットは完売。ブッフビンダー(N響表記ではブフビンダー)は「東京・春・音楽祭」でのベートーヴェン・シリーズが記憶に新しいところ。そのときも感じたけど、思わせぶりのところのない直截なところが身上か。作品の巨大さをことさらに感じさせず、自然体。貫禄のブラームス。
●後半のニールセンは出色。あまり演奏されない曲だけど、作品の真価を伝える雄弁さ。古代ギリシャ以来の「四体液説」を題材にしていて、第1楽章が短気で荒々しい黄胆汁質、第2楽章が優柔不断な粘液質、第3楽章が神経質な黒胆汁質、第4楽章が楽天的で陽気な多血質といったように各楽章のキャラクターが設定されている。これらの気質がはっきりと打ち出されたカリカチュアのような演奏で楽しい。第2楽章など相当可笑しい。コンサートマスターは川崎洋介。今回も腰を浮かせんばかりの全身を使った身振りでアンサンブルをリード。
●プログラムノートのIKEさんのイラストが毎回すばらしいのだが、今回もニールセンの「4つの気質」に対応した4つの表情が冴えている。
●「4つの気質」といえばヒンデミットにも、ピアノとオーケストラのための作品がある。ヒンデミットとニールセンを両方演奏して「8つの気質」プログラムはどうか。ヴィヴァルディとピアソラの「四季」を合わせた「エイト・シーズンズ」はわりと人気だと思うので、きっと「8つの気質」もヒットする……わけないか。

May 22, 2024

ユライ・ヴァルチュハ指揮読響のマーラー3

ユライ・ヴァルチュハ 読響
●21日はサントリーホールでユライ・ヴァルチュハ指揮読響。プログラムはマーラーの交響曲第3番。チケットは完売。メゾ・ソプラノにエリザベス・デション、合唱は国立音楽大学と東京少年少女合唱隊。ヴァルチュハは新たに首席客演指揮者に就任したスロヴァキア出身の指揮者。前回の客演時に聴けなかったので今回、初めて聴くことに。ていねいに彫琢されたマーラーで、端然として見通しがよい。輝かしく、芯があり剛性の高い読響サウンド。第1楽章は落ち着いたテンポでもう少し推進力がほしいとは思ったものの、進むにつれてじわじわとエネルギーを増して、終楽章では深く大きなクライマックスを築いた。第3楽章のポストホルンはオルガン席の下手側の扉を開いて、その奥から聞こえてくる趣向。メゾ・ソプラノはまろやかで温かみのある声。児童合唱は至高の尊さ。
●曲が終わった後は(最後、すごくきれいな響きで終わった)、完璧な静寂。かなり長く余韻を味わった後、客席から爆発的な喝采がわき起こった。なかなかこうはならない。もちろん、ヴァルチュハのソロ・カーテンコールも。
●交響曲第3番、マーラーがシベリウスとの対話で語った「交響曲とは世界のようでなければならない、万物を含んでいなければならない」という有名な言葉をそのまま体現したような巨大な作品だと感じる。同じように自然を題材としていても、リヒャルト・シュトラウス「アルプス交響曲」とは対照的で、自然を表現してはずなのに最後は人間と神の対話みたいなところに行き着く。自然観みたいなことでいえば、自分はシュトラウスの側に立っている人間なんだけど、やっぱりこういう演奏を聴くと畏怖の念がわいてくる。第6楽章は拡張版後期ベートーヴェンって感じる。

May 21, 2024

FC東京 対マリノス J1リーグ第15節 そして誰もいなくなりそう~センターバック編

●勝てない。本当に勝てなくなった、マリノス。リーグ戦で最後に勝ったのは4月10日のガンバ大阪戦。そこから△△△××△。このFC東京戦も前半はよかった。なかなかチームにフィットできないと思っていたナム・テヒが珍しくゴールを決めて先制。しかし後半からFC東京に押される展開になり、長友にきれいなゴールを決められて同点。その後は一進一退だったが、試合が進むにつれてプレイの質が落ちていく感は否めず。1対1のドロー。前節の新潟戦に比べればボールを保持することはできたし、パスもつながっていたのだが、最後は走り負けた感がある。選手たちの体も重そう。ACLを決勝まで勝ち上がったことと、けが人続出で、試合数に対して選手層が薄すぎる。
●現在のJリーグでの順位は13位。降格圏から勝点3しかないが、試合数が2少ない。現状13試合で勝点17なので、1試合あたりの期待勝点を1.3とすると、この2試合で勝点2.6が期待できる。実質、降格圏から5.6か……。そんなマリノスだが、今週末にアウェイのアルアインに引き分けるか勝つことができればアジア・チャンピオンになれるのだ。まあ、正直なところかなり弱気にはなっているが。ACLと並行して戦うには、Jリーグはタフすぎる。
●このFC東京戦でクラっと来たのは、前半にロングボールに競ろうとした上島拓巳と渡邊泰基のふたりのセンターバックが、味方同士で衝突して頭を打った場面。やーめーてー、ウチはそのふたりしかセンターバックがいないんだってば! ディフェンスにけが人が続出しており、ベンチにセンターバックはゼロ。ふたりともなかなか起き上がれない。結局、渡邊は脳震盪で交代、上島は頭から出血しながらも試合を続けた。そして渡邊の代わりに喜田が下がってディフェンスラインに入った。いくら補強してもセンターバックが次々と消えていくのはなんなのだ。呪詛? こんな状態でUAEに向かうことになるとは。

May 20, 2024

ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団のベルリオーズ、酒井、イベール

●17日は東京オペラシティでジョナサン・ノット指揮東京交響楽団。前半がベルリオーズの交響曲「イタリアのハロルド」(東響首席の青木篤子)、後半が酒井健治のヴィオラ協奏曲「ヒストリア」(サオ・スレーズ・ラリヴィエール)、イベールの交響組曲「寄港地」というおもしろいプログラム。ふたりのヴィオラ奏者がソリストとして登場する稀有なヴィオラ祭。プログラム全体から感じるテーマは「旅」だろうか。幻想の旅、時を超える旅、船の旅。かなり楽しい。
●ベルリオーズの「イタリアのハロルド」はライブではなかなか聴けない曲。協奏曲のように始まって交響曲のように終わる独自構成に作曲者の天才性が爆発している。最初は大活躍していたハロルドなのに、終楽章では立っているだけの時間が長くなるのがすごい。終楽章でヴァイオリン2とチェロ1がオルガン席のあるバルコニーに登場する趣向がとられていた。独奏ヴィオラにはいろいろな演出も考えられるところだが、そのまま定位置で。東響のサウンドは明るめで爽快。
●酒井健治作品では長身痩躯のソリスト、ラリヴィエールが鮮烈。太く渋みのある音のヴィオラだけど、華もある。音楽は停滞することなく前へ前へと進む。ドビュッシー「海」のフレーズが聞こえてくる。カラフルで洗練されたオーケストレーション。まったく晦渋ではなく、フレッシュ。ソリスト・アンコールでヒンデミットの無伴奏ヴィオラ・ソナタ25-1から第4楽章。すさまじい勢いで弾き切った。しめくくりのイベール「寄港地」は華麗。ぐっと開放的な気分で終わる。
●ノット監督は2026年3月での退任が発表されている。まだしばらく先だけど、寂しい気分になる。

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制作者

飯尾洋一(Yoichi Iio)

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