June 17, 2010

ホンジュラスvsチリ。楽園。

ホンジュラス●チリ偉大なり。期待通りのすばらしさで、ここまでの好感度ナンバーワン・チーム。順序は逆になるけど、スペインの試合の後でこっちを録画で見た。
●どこのチームも「初戦で相手に勝点3を与えてしまうと、その後が著しく不利になる」とかなんとか理屈をこねて退屈な試合をしようとするのに、チリはもう全然違う。足元でボールをこねくり回し、細かなパスをつなぎながら、精一杯のスペクタクルを展開しようとする潔さ。しかもスペインみたいに悠々とボールを回すんじゃなくて、自分たちにできるギリギリいっぱいのところで勇敢にボールを回す。結果的に1点しか取ってないけど、中身は盛りだくさん。ホンジュラスもよく付き合ってくれたというべきか。
●そういえば前回チリが出場したときもこんな印象だったっけ。えーと98年大会。イタリア戦で、おかしなPKの判定に泣いて勝利を逃した。あのときのストライカー、サモラノは当時のワタシのアイドル。小柄なテクニシャンそろいのチリの中で、サモラノはたくましい典型的な9番。ラテン的マチズモを漂わせ、チームメイトを激しく鼓舞し、敗れたときには慈父のごとく接する。以来、ワタシのバーチャストライカーでの持ちキャラはチリ代表になり、都内各所のゲーセンにてチリに無数のワールドカップをもたらしたのであるが、それが災いしてか、現実世界では12年かかってようやく本大会出場を勝ち得たのであった……。
●チリは「オレたちこんなに巧いんだぜ!」「しかも強くて男らしいぜ!」っていうカッコよさをアピールするために無理してリスク冒しながらプレイする希少なチーム。つまり、選手たちの気持ちを勝手に代弁して表現すれば「モテたい」(えっ?)。これに智将ビエルサが加わって鬼に金棒。なにかのまちがいで決勝まで勝ち進んで新たな伝説を打ち立ててほしい。


ホンジュラス 0-1 チリ
満足度 ★★★★★
伝説度 ★★

トラックバック(0)

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/1460

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「スペインvsスイス。絶句。」です。

次の記事は「「ワールドカップは誰のものか―FIFAの戦略と政略」 (後藤健生著)」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ