August 21, 2012

ブログとかTwitterとかFacebookとか

SNS●TwitterやFacebookといったソーシャル・ネットワーク・サービスが浸透するにつれて、ブログからそちらに移行する人が増えてきた。SNSのほうが話の輪が広がりやすい。ブログという仕組みも当初はトラックバック機能のようなSNS的な発想があったのだが、これはスパムの蔓延によってあっという間に機能しなくなってしまった。今ではむしろ双方向性よりも単方向性のほうがブログの利点になっているのでは。
●つまりエッセイ、コラムみたいなものを載せるならブログ。情報記事や身辺雑記を綴るならSNS。文章には「言いっ放し」にできるほうがおもしろいものと、反応や反響を期待して成立するものがあるので。
●あと、ブログは記事が残って「アーカイブ」になる。ネット上のプレゼンスがある程度あれば、古い記事でも検索エンジンが拾ってくれる。チリツモ効果が侮れない。SNSは蓄積よりも「今」がすべて。Twitterも一発言が一URLを持つのでブログと似たようなものに思えるんだけど、実際には古い発言は埋もれやすい。Facebookは独自の小宇宙を作っていて、その中で完結しているイメージ。個々の発言の公開範囲が細かくコントロール可能なので(「友人まで」「友人の中の特定グループまで」「友人の友人まで」「公開」など)、ひとりとして同じ光景を見ていない。
●SNSで要注意だなと思うのは「自己肯定の罠」。Twitterのタイムラインは自分が選んだ人だけで構成される。見たくないものは見ない。Facebookはさらに一歩進んでいて「いいね!」でできている。「いいね!」ボタンはあっても、「ヤだね!」ボタンはない。100人が「ヤだね!」と思っても、10人の変わり者が「いいね!」と言ってくれれば、「わわ、みんな僕にこんなに共感してくれてる!ビバ世界!」みたいなマトリックス状態が誕生する。ハッピー。↓「いいね!」ボタン、クリックしてねっ♪
●SNS上で誰からも叩かれている候補者がいても、選挙になると余裕で当選したりするじゃないすか。自己肯定の重畳は世間と自分に距離を作り出す。
●でもそこがキモ、SNSは。それでいいんじゃないすかね。ネット以前の時代から人は物事を選択的に見ていたのに、みんながググってなんでもフラットに見えすぎるようになった、だからいくぶんもとに戻そうよ、とも理解できる、SNSって。
●本日、8月21日で当サイト開設17周年。17年って……。くらくら。

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