June 13, 2014

開幕!ワールドカップ2014ブラジル大会 ~ ブラジルvsクロアチア

ブラジル●さて! 4年に一度の祭がやってきた。ワールドカップ2014ブラジル大会が開幕。開幕カードはブラジル対クロアチア。今回の開催国ブラジルの見どころは、ずばり、弱そうなところ。歴代ブラジル代表の超豪華攻撃陣に比べると、トップのフレッジは国内組だし、フッキ(元Jリーガー)はロシア・リーグだし、ネイマールはバルセロナ所属のスーパースター候補だが、現在のフットボール界を代表するような存在かといえばまだまだ。お隣アルゼンチンあたりの恐るべきアタッカー陣と比べれば、かなり寂しい。ただ、伝統的にこのチームの肝ともいえる両サイドバックには、ダニエウ・アウベスとマルセロというブラジルならではの攻撃力を誇るタレントがいるが……。開催国じゃなければ決して優勝候補にはあがらないチーム。でも優勝してほしい。そのほうが大会が盛りあがるから。
●対するクロアチアは、たとえ相手が開催国ブラジルだろうと決して恐れずに戦える好チーム。ベンチの青年監督はあのニコ・コヴァチ。かつて代表選手として活躍、二個小鉢と呼ばれたニコ・コヴァチ。前半11分、いきなりクロアチアが先制。オリッチ(まだ元気)が左サイドからグラウンダーのクロスを入れると、イェラヴィチにかすかに触れてコースが変わって、これをブラジルのマルセロが足に当てて痛恨のオウンゴール。呆然とするマルセロ。でもマルセロは無罪だと思うぞ。
●主審は日本の西村雄一さん。前半27分、ネイマールにイエローカードを出したが、これは開催国の開幕戦などでなければレッドカードの可能性もあったかもしれない。その直後、ネイマールがドリブルから左足で低いグラウンダーのミドルシュート。ボールはうまく足に当たらなかったはず。しかし当たらなかったボールがゴール右隅ギリギリのここしかないというコースに飛んで、1-1の同点とした。こういう場面を見ると、ネイマールはスターになるべく生まれてきた選手だなという気がする。
●しかし、クロアチアは十分にゲームプランに沿って試合を進められていたと思う。勝点1でも取れれば御の字の試合、ハードワークによってリスクを抑えながらもいくかのチャンスを作り出して、場面によってはフィジカルで相手の優位にも立てたはずなのだが、後半26分、フレッジがペナルティエリア内でロブレンに倒されたというか、進んで倒れたことでPKを得てしまった。ああ……西村主審、それを取るかあ。キッカーはネイマール。キーパーのプレティコサはコースを読んで手に当てたが、決まってしまう。これでブラジルの選手たちから硬さが取れ、一気にゲームは平凡な展開になってしまった。確かにフレッジに手はかかってた。かかってたけど、それをフレッジがうまく利用して、やや「ダメモト」の罠でまんまと主審を陥れてしまった感が強い。あれでPKは残念。ただ、欧州の主審でもあれを取る人はいくらでもいるだろう。取る人もいるし、取らない人もいる。判定とはそういうもの。
●アディショナルタイムになって見せたオスカルの妙技は、少しだけこの試合を救ってくれた。ドリブルで持ちあがって、ペナルティエリアの手前から巧妙にキーパーのタイミングをはずしたトゥーキックでゴールを決めた。まさにブラジル風味。

ブラジル 3-1 クロアチア
娯楽度 ★★★
伝説度 ★
(★は5点満点)

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