June 8, 2016

ニッポンvsボスニア・ヘルツェゴビナ代表@キリンカップ2016

ボスニア・ヘルツェゴビナ●キリンカップの第2戦は対ボスニア・ヘルツェゴビナ戦。ハリルホジッチ監督の母国との対戦となった。キリンカップって「大会」の形式なので、この試合はデンマークを破ったボスニア・ヘルツェゴビナとの決勝戦っていう位置づけ。せっかくデンマークも来てるんだったらそっちとも試合をしたかったと思わなくもない。
●で、ボスニア・ヘルツェゴビナだがEURO出場権も逃しているし、主力選手も何人か欠いているようではあるが、FIFAランク20位というずっと格上の相手。士気も高く、コンディションもいい。そして平均身長でニッポンを10cmも上回る高さに驚く。特にトップのジュリッチは199cmという異次元の高さ。おまけに足元もしっかりしている。
●ニッポンの布陣は、GK:西川-DF:酒井高徳、吉田、森重、長友(→槙野)-MF:長谷部(→小林悠)、柏木(→遠藤航)-浅野、清武、宇佐美(→小林祐希)-FW:岡崎(→金崎)。香川と本田をコンディション不良で欠くが、おかげでいろいろな選手を試せた。序盤からボールがよく回り、相手ディフェンスをたびたび崩す。宇佐美は左サイドからドリブルでカットインする得意の形でなんども脅威を与えていた。前半28分、その宇佐美の仕掛けからニアサイドの清武に合わせて先制ゴール。ここまではすばらしい好ゲームだったが、1分後にすぐに失点。ディフェンスラインの裏へのパス一本でホジッチに頭で合わされ、西川が弾いたところにジュリッチが押し込んで同点。
●後半から柏木を遠藤航に交代。前の試合に続いて機能したことから柏木のめどが立ったということでもあるだろうし、この相手にはより中盤の守備力が必要ということでもあったのだろう。高さとパワーの勝負になれば局面でほぼ確実に負けてしまうので、ボールの出どころを抑えたい。しかし、後半21分、ステバノビッチのアシストからまたもジュリッチが足で決めて逆転。腹立たしいことに199cmのジュリッチに2度も足で決められてしまった! ちなみにジュリッチの所属はイタリアのチェゼーナ。今のニッポン代表選手の所属クラブから見れば「へー、チェゼーナなの、今セリエBだっけ?」くらいに軽くあしらいたいところだったのに、よりによって足で2ゴール。あーあ。
●その後、ニッポンが一方的に攻め込むが、最後の最後で決めきれず1-2で試合終了。ムッ。久々にかなり悔しい。なんでこんなに悔しいのかといえば、それはたぶん「強豪相手に好ゲームをやって勝てるんじゃないか」という手ごたえが途中まであったから。ニッポンのボール保持率は高かったが、ムダにパスを回している印象はなく、ハリルホジッチが目指しているであろう効率的な攻めがかなりできていたと思う。ただ、それでも簡単な形で失点するのが残念すぎるし、フィジカルで圧倒的に劣勢に立たされたときの脆さには激しく既視感あり。
●と、負けてかなり気分が悪かったのだが、落ち着いて振り返ればW杯最終予選に向けたテストとしては収穫が大きかった。香川も本田もいなくても、清武、宇佐美で中盤は成立する。浅野は終盤の決定機にパスを選び悔いが残るが、前の試合の初ゴールでハッピーエンドになるよりはこれくらいでちょうどいいのでは。磐田の小林祐希は代表デビュー。小林悠とともにダブルY.Kobayashiが実現。しかしインパクトは残せず。槙野の左サイドバックは微妙。五輪が終わったら、遠藤航と浅野はフル代表に定着してほしいものだが、どのタイミングで欧州に移籍するか(あるいはしないのか)が難しいかも。

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