December 19, 2016

デュトワ指揮N響のオネゲル、ラヴェル

青の洞窟
●今、渋谷からNHKホールへ向かうと、途中からこんなピカピカの青のトンネルが出迎えてくれる。幻想的というには彩度が高く、超現実的な光景。みんながスマホで撮影しているので、つい自分も写したくなってしまった。
●で、16日はデュトワ指揮N響のもりだくさんプロ。前半にブリテンの「ピーター・グライムズ」より「4つの海の間奏曲」、ヴァディム・レーピンの独奏でプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番とラヴェルのツィガーヌ、後半にオネゲルの交響曲第2番、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」。ブリテン「4つの海の間奏曲」は最近演奏される機会が多いような? くっきりとピントがあったような高精度、そして鋭く暗い響きによる孤独な海の音楽。オネゲルはたぶん生で聴いたのは初めてだけど、こんなにカッコいい曲だったとは。弦楽合奏+トランペット1本(出番は最後だけ)という変則的な編成。ペシミスティックな曲想と擬バロック的な外観との組合せがおもしろい。終楽章のくらくらとするような立体感やトランペットが加わっての感動的なコラールなど聴きどころ満載。最後の「ラ・ヴァルス」も目から鱗。隠微で幻想的というよりは、むしろシャープで明快な、線画で描いたようなワルツの情景。低弦の迫力もすごい。クライマックスは輝かしく、壮絶だった。
●帰り道、この青いトンネルはなんなのかなーと思って検索してみたら、「青の洞窟 SHIBUYA」なるイルミネーションイベントで、正月まで続くのだとか。大晦日はオールナイトで点灯する。とてもじゃないがそんな日に夜の渋谷を歩く勇気はないけれど。

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