May 1, 2017

東京武蔵野シティFCvsラインメール青森@JFL

東京武蔵野シティFCvsラインメール青森 JFL
●生観戦はいったいいつ以来か、29日は久々に武蔵野陸上競技場へ。JFLの東京武蔵野シティFCvsラインメール青森。JFLとはサッカーJ1、J2、J3の下にあるカテゴリー。頂上から見ると「なんだ4部リーグか」と思うかもしれないが、裾野から見上げればアマチュア最高峰。下からJFLに上がるのはかなり大変で、岡田武史元日本代表監督が代表を務めるあのFC今治が今季からようやくJFLに到達したところ(次節で武蔵野と対戦する)。
●で、ラインメール青森。まったくなじみのないチームだが、2016年にJFLに昇格したチームなのだとか。控えの選手まで含めたメンバーリストを見ると、JFLにしては大型チームだなというのが第一印象。180cm以上の選手がベンチも含めて8人もいる。先発選手の平均だと青森は176.3cm、武蔵野は173.5cm。J1やJ2に比べてJFLがいちばん違うのは体格で(むしろ技術はけっこうある)、武蔵野の173.5cmなんて日本人男性の平均とそう変わらない。で、高さで勝る青森だが、布陣は3-6-1というか3-2-4-1。武蔵野をはじめJFLだとクラシカルな4-4-2が多いと思うんだけど、青森は3バックでトップに大型フォワードを置きつつ、自分たちがボールを保持するときは中盤から選手をあげて3-4-3気味になる。前半はキックオフ早々から個々の選手の基本的な能力差を感じさせる展開で、青森がゲームを支配。武蔵野は中盤でボールを保持できず、最終ラインでやっと守って奪ったボールも、前に蹴り出すばかりで、ほとんど味方に渡らない。たびたび青森が決定機を作り、武蔵野のキーパー飯塚のファインセーブやポストに救われるという展開。うーん、こりゃ失点は時間の問題だなと頭を抱えつつ耐え切ったのが前半。
●ところがサッカーというのはわからないもので、後半になるとまったく別のゲームになった。武蔵野が次々と青森のゴールを脅かす。特に左サイドから9番水谷の突破が効果的で、サイドからクロスを入れ、こぼれ球を拾ってまたサイドに展開し、といった迫力のある波状攻撃が実現。青森は受け身に回り、時間とともに運動量も落ちて攻め手が乏しくなる。武蔵野がゴールを奪うべき流れではあったが、しかしこちらも決定力を欠いて0対0で笛。勝点2を失ったのか、上位チーム相手に1を拾ったのかは微妙なところ。ともあれ、横河電機時代にはJFLの強豪だった武蔵野も、今は自分たちの下に何チームいるかを気にしなければならない立場。「Jリーグ入りを目指す」と宣言したはいいものの、現状の順位ではまるで現実味がないわけで、残留争いに巻き込まれないことを祈る。観客数は公式発表で860人。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「「自分を開く技術」(伊藤壇著/本の雑誌社)」です。

次の記事は「アルベニスとマーリンとワーグナーと」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ