November 18, 2020

ニッポンvsメキシコ代表、グラーツでの親善試合

メキシコ●本日早朝のニッポンvsメキシコ戦を録画観戦。以下、結果バレするので、これから録画観戦する方はご注意を。グラーツでの無観客試合で、相手は強豪メキシコ。メキシコ代表にはプレミアリーグのウォルバーハンプトンのラウル・ヒメネスやナポリのロサノなどもいるが、実は国内組も多い。メキシコは国内リーグが充実しているらしく、伝統的にそんなイメージ。メキシコとオーストリア間の渡航制限はどうなってるんすかね。ニッポン代表は全員欧州の選手。層は格段に厚くなったが、一方で所属チームを見るとプレミアリーグやビッグクラブで常時出場しているレベルの選手はひとりもいないとも言える。布陣は4バックに戻った。GK:シュミット・ダニエル-DF:酒井、冨安、吉田、中山雄太-MF:遠藤航、柴崎(→橋本拳人)-伊東(→三好)、鎌田(→浅野)、原口(→久保建英)-FW:鈴木武蔵(→南野)。
●序盤はひたすら押し込まれる展開。メキシコの精力的なプレスに苦しんで、ニッポンはほとんどボールを前に運べない。しかし10分過ぎ、鎌田からの細かいパスで鈴木がキーパーと一対一のチャンスを作ったあたりから流れがニッポンに。原口のミドルや、鈴木武蔵のシュート、こぼれ球に対する伊東のシュートなど、次々と決定機を作る。前半は特にニッポンの右サイドに大きなスペースがあり、ここで伊東が躍動する。中盤の遠藤航、柴崎のコンビも攻守にわたって機能し、鎌田もクリエイティブなワンタッチ・パスを見せるなど、見ごたえあり。質の高いプレスをする相手に対して、こんなふうに流れを取り戻せるのかと感心。振り返ってみればここで一点でも決めていればというところだったが、メキシコのベテランキーパー、オチョアがナイスセーブを連発した。
●後半は流れががらりと変わる。メキシコのマルティーノ監督はサイドバックの選手を交代し、伊東に破られていた左サイドをふさぎ、中盤はダブルボランチで守備を強化。しばらくすると霧が濃くなり、ピッチが見えにくくなる。ニッポンが鈴木武蔵と柴崎を下げて、南野と橋本を投入した直後あたりから、序盤と同じく一方的なメキシコのペースに。日本の守備陣が落ち着きをなくしつつある中、後半18分、ゴール前の混戦から抜け出したヒメネスが技巧的なトゥーキックでキーパーの肩の上を抜いて先制ゴール。ここで濃霧のためボールをカラーボールへ変更。続いて後半23分、スルーパスにディフェンスラインの裏を抜け出したロサノが一対一を冷静に決めて追加点。短時間のうちにメキシコが試合を決めてしまった。この後、ふたたびニッポンが流れを押し戻せればよかったのだが、メキシコがペースを握り続けたようで、ニッポン0対2メキシコ。実のところ後半途中からは濃霧のため、なにが起きているのかさっぱりわからず。サッカーを見ているんだか、霧を見ているんだか。なかなか日本では見られない光景。終わってみれば順当に力の差を見せつけられた試合ではあるが、前半にあれだけできたのは予想以上の健闘。つまるところ、決定機に決められるかどうかという、永遠の課題が浮き彫りになった試合でもある。

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