amazon
March 27, 2024

フェスタサマーミューザKAWASAKI 2024 記者発表会

フェスタサマーミューザKAWASAKI 2024 記者発表会
●26日、ミューザ川崎でフェスタサマーミューザKAWASAKI 2024の記者発表会が開催された。今年も福田紀彦川崎市長をはじめ、ホールアドバイザーであるピアニストの小川典子、オルガニストの松居直美、ピアニストで作編曲家の宮本貴奈の各氏らが登壇(チーフ・ホールアドバイザーの秋山和慶さんは風邪でお休み)。2005年にスタートした同音楽祭も今回で20回目。「夏音!ブラボー20周年」を合言葉に7月27日から8月12日にかけて、ミューザ川崎シンフォニーホールで17公演、昭和音楽大学テアトロ・ジーリオ・ショウワで2公演を開催する。
●首都圏9つのオーケストラの競演がこの音楽祭の中心だが、今回はゲストに佐渡裕指揮の兵庫芸術文化センター管弦楽団(通称PACオケ)も招かれる。プログラムはシェーンベルクの交響詩「ペレアスとメリザンド」他。このプログラムは兵庫での定期公演と同じなんだけど、PACオケって同一プログラムを3日間開催しているんすよ(すごい集客力)。で、川崎に持ってくるのが4日目。シェーンベルクで同一プロ4日間を達成するとは。あと、ゲスト勢としては吹奏楽で浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル ワールドドリーム・ウインドオーケストラも登場。指揮は原田慶太楼。
●ホストオーケストラとも言うべき東京交響楽団は、今年もオープニングコンサートを音楽監督のジョナサン・ノットが、フィナーレコンサートを正指揮者の原田慶太楼が指揮。ノットは昨年に続いて他ではほとんど振らないチャイコフスキー・プロで、交響曲第2番「小ロシア」&第6番「悲愴」。原田慶太楼は吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ」組曲第2番、伊福部昭のヴァイオリンと管弦楽のための協奏風狂詩曲(川久保賜紀)といった邦人作品と有名曲の組合せで、ガーシュウィン「ラプソディー・イン・ブルー」ではソリストを「バーチャルピアニスト」が務めると発表された。いったいこれがなにを指しているのか、質疑応答の過半の時間が占められることになった。ワタシの理解では、ちゃんと人間のピアニストがオーケストラと共演するんだけど、ステージ上には大型LEDが設置されていて、そこにモーションキャプチャーを用いて、おそらくアニメ調の絵柄としてピアニストの姿が再現される。で、その中の人はすでにオーディションで選ばれている。KADOKAWAとドワンゴと東京交響楽団が協力した「ポルタメタ」というプロジェクトの一環。
●あと、すごいなと思ったのは、テアトロ・ジーリオ・ショウワの公演で、若手ピアニストの田久保萌夏が秋山和慶指揮東響とグリーグのピアノ協奏曲で共演する。小川典子さんが大感激しながら話してくれたんだけど、この田久保さんは子どもの頃に小川典子「イッツ・ア・ピアノワールド」を最前列で聴いてピアニストになろうと思ったそうで、その後、昭和音楽大学に学んでいる。川崎生まれで川崎で学んだ若者がサマーミューザに出演者として登場する形で、音楽祭の20年間の歩みが結実することになった。田久保さんは以前、テレビ朝日「題名のない音楽会」(ワタシもかかわっている)で、視聴者参加企画「夢響」に視聴者として出演していたので名前に覚えがある。その点でも喜ばしいこと。
フェスタサマーミューザKAWASAKI 2024 記者発表会 お菓子
●そのほか、公演一覧はこちらに。あと、これは余談なんだけど、記者席に水のペットボトルのほかに、どら焼き、スウィートまーめいど、うなぎパイがひとり一個ずつ置いてあったんすよ! これは意味があって、どら焼きは新岩城菓子舗のミューザ20周年どら焼き、スウィートまーめいどはPACオケの出演にちなんで兵庫の高山堂のお菓子、うなぎパイは浜松国際管楽器アカデミー&フェスティヴァル ワールドドリーム・ウインドオーケストラの出演にちなんで浜松・春華堂のお菓子。気の利いたホスピタリティに感心してしまった(コーヒーもあった)。ワタシは甘党なので、始まる前から遠慮なくパクパク食べたが、そんな人はあまりいなかったかもしれない……。ぜんぶ、おいしい。お菓子最高。