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April 18, 2024

東京・春・音楽祭2024 配信 ネット席でムーティの「アイーダ」

●16日は東京・春・音楽祭でリッカルド・ムーティ指揮東京春祭オーケストラによるヴェルディ「アイーダ」演奏会形式……なのだが、この日は都合がつかない。20日も予定が合わないので、今年のムーティ祭はあきらめるしか。と思っていたのだが、配信でなら半分くらいは聴けそうだったので、「ネット席」から可能な範囲で観ることに。こういうときに配信があるのはありがたい。なお、東京・春・音楽祭の配信はライブのみで、聴き逃し配信はない。
東京・春・音楽祭 LIVE Streaming 2024のサイトにアクセスすると、選択肢がふたつあって、通常の映像とスイッチング映像を選べるようになっていた。最初、意味がよくわからなくて通常の映像を選んだら、固定カメラからの映像で、自分で拡大・縮小するタイプだった。途中からスイッチング映像に変更したところ、一般的な演奏会中継のカメラワークになった。こちらのほうがだんぜんよい。ムーティの表情も見えるし。PCからUSB-DAC経由でヘッドフォン視聴。始まってすぐは字幕が出なかったり、強奏時に音が割れてしまったりとなんらかのトラブルがあった模様。途中から改善された。
●で、何度か席を外さなければならなかったので、演奏についてあれこれ語るわけにもいかないのだが、オーケストラから出てくるひりひりするような音はさすが。N響コンサートマスターの郷古廉が率いる東京春祭オーケストラは、若手の在京オーケストラ楽員とソリストたちを中心とした精鋭ぞろい。ムーティは82歳のはずだが、姿勢がよく、腕もしっかり振られ、統率力に衰えはない。歌手陣はアイーダにマリア・ホセ・シーリ、ラダメスにルチアーノ・ガンチ、アムネリスにユリア・マトーチュキナ、アモナズロにセルバン・ヴァシレ。主役ふたりよりもアムネリスがだんぜん光っていた。
●毎回思うんだけど、終幕で地下牢にアイーダが先回りして入っていたという展開におののく。ど、どこから入ったんすか! 勝手に入れたのなら、ひょっとして出れたりするの? あるいは、これはラダメスの見た幻影で、実体はそこにないのかも。