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July 14, 2025

EAFF E-1サッカー選手権 ニッポンvs中国、ニッポンvs香港

ニッポン!●ニッポン代表の正式なタイトルマッチではあるのだが、シーズンオフの欧州組が不在のため、国内組だけで編成されたチームで戦うのがEAFF E-1サッカー選手権。東アジアの大会ということで、ホスト国の韓国とニッポン、中国、香港の4チームで総当たりをする。なにせ今や代表クラスのみならず、多くの有力選手が欧州に渡ってしまったので、このチームはBチームどころか、Cチーム、Dチームくらいのメンバー構成。ただ、これまでにもE-1選手権でブレイクして、その後、チームの柱になった選手は何人もいるので(たとえば伊東純也)、選手選考の場としては機能している。
●で、8日の第1戦はニッポン 6対1 香港で大勝。レベル差が大きすぎて追い風参考記録みたいなものだが、代表デビューのジャーメイン良が前半だけで4ゴールをゲット。香港は帰化選手が大勢いて国際色豊か。続く第2戦は12日の中国戦でニッポン 2対0 中国。ニッポンは先発メンバー全員を入れ替えた。細谷真大と望月ヘンリー海輝の見事なゴール。観客は1661人しかいなかった。優勝をかけた第3戦は韓国戦なので、完全アウェイになるはず。布陣はどちらの試合も3バック。3-6-1というか、3-4-2-1というか。中国代表に元鹿島のブラジル人、セルジーニョがいた。今月2月に中国に帰化したとか。
●即席チームでもあり試合内容について言うことはないのだが、代表メンバーについて感じるのは、ベテランや復帰組が目立つということ。本来なら次代の代表候補が選ばれる大会だが、有望な若手はだんだん代表に定着するより前に欧州に移籍するようになった。今大会でも、代表デビューとなるはずだった川﨑颯太が、マインツへの移籍手続きのためチームを離脱。長友佑都みたいに38歳で中国戦にフル出場する(3バックの左を務めた)みたいな例は極端にせよ、中盤で存在感を示した稲垣祥は33歳。香港戦でゴールを量産したジャーメインも、代表デビューとはいえ30歳のベテランだ。欧州から帰国組の川辺駿は29歳、相馬勇紀は28歳、植田直通は30歳と、成熟度が高い。もちろん本当に若い選手もたくさんいるのだが、「若手中心」とは言いづらいかな、と。
●これはまちがいなく日本サッカー成長の証でもあるんだけど、背景には円安もあるはず。Jリーガーはお買い得なのだ。Jリーグそのものはバブル経済を追い風に誕生したので、リーグ創設時は円が強く、現役ブラジル代表のレギュラー選手がごろごろいた。時代は変わる。