News: 2012年2月アーカイブ

February 28, 2012

レッツゴー!クラヲくん 2012 原稿編

●連続不条理ドラマ「レッツゴー!クラヲくん」第17回 原稿編

編集部 「クラヲ先生、昨日いただいた原稿のことなんですが……」
クラヲ 「ん、なにか問題でも?」
編集部 「ええ。ここの曲目解説のところなんですが、念のためと思ってWikipediaで調べてみたら記述内容が違っているようなんです。直していただけませんか?」
クラヲ 「ふーん……ああ、ホントだ、違ってるね。じゃあ、すぐに直しましょう。えーと、ログインして『編集』タブをクリック、と」


February 27, 2012

第60回尾高賞&NHK交響楽団記者会見

尾高賞2012
●24日(金)はNHK交響楽団主催の第60回尾高賞記者会見と贈呈式。尾高惇忠氏(67)作曲の「交響曲~時の彼方へ~」が受賞した。昨年9月23日に仙台で尾高忠明指揮仙台フィルによって初演された作品。尾高賞は故・尾高尚忠氏の功績を讃えて制定された賞であるわけだが、受賞者尾高惇忠氏は尚忠氏の長男。初演を指揮した尾高忠明氏は惇忠氏の弟で、尾高賞の選考委員の一人でもある。尾高惇忠氏の受賞は30年ぶり2度目。「作曲を始めた頃はオヤジの曲を聴きたくないと思っていた。オヤジは前衛よりは耳になじみやすい音を目指していた。しかし気が付くと自分も今回の受賞コメントに似たようなことを書いており、なんだ、同じところを目指しているじゃないかと思った」と語った(写真:受賞挨拶)。
●で、尾高賞に続いて、来季のNHK交響楽団の活動内容について発表があった。詳細は近く公式サイトで発表があると思うが、2012/13シーズンの定期公演および特別公演の指揮者をざっと書くと、プレヴィン、スラットキン、マゼール、デ・ワールト、ノリントン、ジンマン、アクセルロッド、ヒュー・ウルフ、メルクル、ウンジャン、ビシュコフ、尾高忠明、フェドセーエフ、タン・ドゥン、下野竜也、チョン・ミョンフン。
●12月の「第九」演奏会はノリントンが指揮する。
●最大の注目はロリン・マゼールのN響初登場だろう。10月にA、B、Cの3プログラムすべてを振る。[A]チャイコフスキー:組曲第3番より「主題と変奏」、グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲(ライナー・キュッヒル)、スクリャービン:「法悦の詩」。[B]ワーグナー~マゼール編「ニーベルングの指環」管弦楽曲集(言葉のない指環)。[C]モーツァルト:交響曲第38番「プラハ」、ウェーバー:クラリネット協奏曲第2番(ダニエル・オッテンザマー)、ラヴェル「スペイン狂詩曲」&「ボレロ」。期待通り、サービス満点のプログラム。
●デュトワは12月のA、B、C。Aはストラヴィンスキー「夜鳴きうぐいす」&ラヴェル「子供と魔法」両作品の演奏会形式。
●4月のビシュコフはラベック姉妹と共演してリシャール・デュビュニョン作曲の2台ピアノと2つのオーケストラのための協奏曲「バトルフィールド」を日本初演。LAフィル、パリ管、ゲヴァントハウス管、スイス・ロマンド管の共同委嘱による作品で、昨年11月にビシュコフ指揮LAフィル&ラベック姉妹により世界初演されている。
●ソリストで目立ったところは、ポール・ルイスが2月にヒュー・ウルフとベートーヴェン「皇帝」。ヴィクトリア・ムローヴァが4月にピーター・ウンジャンとショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番。

February 20, 2012

ノセダ&N響でカゼッラ

●17日はN響定期にジャナンドレア・ノセダ登場。前半のマツーエフ独奏のチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番もあきれるほど豪壮な演奏で聴きごたえがあったが、注目は後半のカゼッラ(カセルラ)交響曲第2番ハ短調日本初演。1909年作曲なのに日本初演。100年放置されてまだ演奏されるチャンスがある交響曲というのもある意味スゴい。全5楽章で思い切り後期ロマン派スタイル。エネスコに献呈された作品なんだとか。随所にマーラー的な響きが聞こえてくる。「復活」パクり度はかなり高いが、ロシア音楽からの影響も垣間見え、ロシアに学んだイタリア人ノセダとしては共感度の高い作品なのかもと想像。終楽章でオルガンが加わって恥ずかしげもなく感動的なクライマックスを築く。饒舌さが楽しい。スクリャービンやラフマニノフの交響曲と同程度には演奏されていい気がする。
●NHKホールのお客さんの入りは良好。日本初演といっても、こういう作品なら喜んでもらえる。かなりブラボーもかかり、大喝采。
●開演前に「演奏は最後の余韻までゆっくりお楽しみください」といったアナウンスが2度あった。最近、曲が終わるやいなや激烈な反応が起きることが目立って増えていたので、苦情があったんだろうか? これはかなり慎ましい表現で、他のオケでは「拍手は指揮者が棒を下ろしてから」とはっきり伝えるところもある。「携帯電話やアラームを切りましょう」「補聴器にご注意ください」「場内で飲食はご遠慮ください」。客席側が望むようにアナウンスは増える。
●18日はLFJクラシック・ソムリエ・サロンとすみだトリフォニーの「ポッジャー祭り」を掛け持ち。すみだ→東京国際フォーラム→すみだと移動。ポッジャー祭りは2公演だけ存分に満喫。ソムリエ・サロンはLFJ公式ブログへ。

February 17, 2012

LFJ2012記者発表へ

LFJ2012記者会見
●今年もいよいよ「ラ・フォル・ジュルネ」のプログラムが発表された。記者発表は例年のように盛りだくさんの内容。オフィシャルっぽい話はLFJ公式ブログおよびTwitterアカウントLFJtokyoBLOGをご覧いただきたく。
●で、ここでは個人的雑感などを。まず、今回「サクル・リュス」(ロシアの祭典)ということでロシア音楽大特集なんであるが、プログラムを一通り眺めて思ったのは、「作品を聴く」という点で言えば、近年のLFJでもっとも新鮮味のあるプログラムになったかな、ということ。「ここでしか生で聴くチャンスはなかなかないだろう」っていう曲が多い。
●あとロシア音楽というテーマに近づきやすいとも近寄りがたいとも言いづらい気分を感じていて、この領域に対する思いは複雑。ポスターの6人、いるじゃないすか。あの中で誰がどうかっていうと、無条件で好きなのはストラヴィンスキーとプロコフィエフ。逆にすごく共感しにくいのはラフマニノフとショスタコーヴィチ。ラフマニノフがいちばんキツい。そういう自分から距離を感じるものをたくさん聴いてみたい。あとチャイコフスキーもオーケストラ作品以外はすごく遠い。「四季」なんて通して聴いたことはないし。
●なので、実際に聴けるかどうかは別として自分のぜひ聴きたいプログラム。まず、ラフマニノフの合唱交響曲「鐘」+「晩祷」抜粋(カペラ・サンクトペテルブルク、リス/ウラル・フィル)。こんな機会がなきゃ聴けないし聴かない。
●それからスクリャービンの交響曲第5番「プロメテウス」(リス/ウラル・フィル)。これは「照明付き」とだけあるので、色光ピアノ的なものを使うというわけではないのかもしれない。以前、アシュケナージ指揮N響で色光ピアノ的なものが再現されていたが、それに比べると「照明付き」というのは簡易な演出の可能性もあるが、もともと「いかがわしい」ものを聴きたいわけで、そこは演出次第でどうにでもなりうる。ある意味、賭け。
●ヴィシネグラツキーの「24の前奏曲」(伊藤恵&北村朋幹)。昨年、R・シュトラウスですばらしいデュオを聴かせてくれた師弟コンビが、なんと、ヴィシネグラツキーの「24の前奏曲」。これって2台ピアノの1台を四分音ずらして、1オクターヴを24の音で構成するってヤツっすよね?
●ピアノ・トリオ巡り。チャイコフスキー以来のロシアの伝統として、偉大な芸術家を悼んでピアノ三重奏曲を作曲するというものがある。チャイコフスキー、アレンスキー、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチとピアノ・トリオ巡りができたらいいなあ。でも現実的にはこれは難度が高いと思う。
●室内楽は全般に魅力度が高い。アレンスキーのピアノ五重奏曲とかグリンカの大六重奏曲も聴いてみたい。アレンスキーのほうはいっしょにシュニトケのピアノ五重奏曲もくっついてくるのか……ふうむ。ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲はなんども演奏されるから一回くらいは聴けると信じたい。

February 14, 2012

パラダイス・ド・ビリー

●12日(日)はMETライブビューイングの前に、NHKホールでベルトラン・ド・ビリー指揮N響定期へ行ったのだった。ウワサのド・ビリーが招かれるということで興味津々。しかもイザベル・ファウストの独奏でプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第1番まで。
●後半、ド・ビリーは天国的に長いシューベルトの「ザ・グレート」を指揮。これが出色の出来。その調子でじゃんじゃんリピートしてくれ!(してくれた)、なんなら終わってからもう一回1楽章の頭から夜を徹してやってくれ(くれるわけない)という心地よさ。しなやかで、清新なシューベルト。肩肘張った「ド根性熱血ザ・グレート」を憎悪する者にとっては、これぞシューベルト。弱音でもリズミカルで躍動感が失われない。強奏でも美しい。咆哮しない。
●録音で漠然とぜんぜん違った印象を持っていたんだけど、なんか違ってた。また聴いてみなければ、とりあえず録音でいいので。
●N響の12/13シーズンの指揮者陣が会場の貼り紙と「フィルハーモニー」誌(一部)に発表されていた。10月はA、B、Cともになんとロリン・マゼール。他にプレヴィン、エド・デ・ワールト、デュトワ、ジンマン、ビシュコフ他。詳細はまた改めて。近々記者会見あり。

February 13, 2012

METライブビューイング「エンチャンテッド・アイランド 魔法の島」

ミランダ(テンペスト)●METライブビューイングで「エンチャンテッド・アイランド 魔法の島」(←このカタカナの題名は要るの?)新作初演。この「魔法の島」というオペラはヘンデル、ラモー、ヴィヴァルディらのバロック・オペラ名曲に、オリジナルの台本を添えて構成した「パスティーシュ」……ということなんだが、これは想像を超えて今日的なオペラだった。というか、かつてこれ以上に今日的なオペラを見たことはない。
●指揮がウィリアム・クリスティで、ダニエル・ドゥ・ニースとかジョイス・ディドナートが歌うんだからバロック成分はすごく高いし、事実バロック・オペラの「パスティーシュ」なんだけど、もっと適切な言い方をすれば幕間インタビューで台本のジェレミー・サムズが話していたように、これは「マッシュアップ・オペラ」なんすよ。
●前に紹介したマッシュアップ小説に「高慢と偏見とゾンビ」ってあったじゃないすか。あれはジェイン・オースティンの「高慢と偏見」にゾンビ小説が紛れ込んでいた。同じように、「魔法の島」は「テンペストと真夏の夜の夢とヘンデルとラモーとヴィヴァルディ」みたいなシェイクスピアとバロック・オペラのリミックスなんである。だから、もちろんスゴく笑える。笑いどころは本当にたくさんあるんだけど、最大の見どころはネプチューン役のドミンゴが宙吊りの人魚数名を侍らせながらヘンデル「司祭ザドク」とともに大仰に登場する場面。抱腹絶倒。お腹痛い。
●ドゥ・ニースの役は妖精アリエルでティンカーベルが少し入っているキャラで、一言でいえば「ドジっ娘魔法使い」。くらくらするほどかわいい。
●舞台は「テンペスト」の孤島。ドジっ娘妖精アリエルが主人プロスペローの娘ミランダの結婚相手を捕まえるために魔法で船を難破させる。でもこれに失敗して「真夏の夜の夢」の2組の恋人が流れ着いてしまって大混乱。アリエルは失敗をつくろうために海神ネプチューンに助けを乞う。人魚連れで派手に登場したネプチューンは「お前は神のおれに指図するのか」と最初は怒るが、「いやー、すまんすまん、年をとったら怒りっぽくなって」とか機嫌が急に変わって、うっかりすると自分が海神であることも忘れかけてそうなくらい耄碌気味。アリエル「あなたのイルカと一緒に泳いでもいい?」ネプチューン「ああ、いいよ……見つけられたらな。そんなのいたっけ?」……(←記憶だから少々違うかもしれないけど)、こういう筋のポストモダン小説っていかにもありそうじゃないすか、ニューヨークの書店に山積みになって。
●いかに同時代的なオペラを新たに書くか。フツー、それは現代の音楽を作曲することを意味する。でも待てよ、音楽は古い(バロックの)曲をリミックスして、台本のほうを現代にふさわしいものにすればいいんじゃないか。そういう発想がありえたわけだ。そしてこれは大成功している。メットのお客さんは大喜び。だよなあ。見たいもの聴きたいものが無節操に詰めこまれている。豪華な舞台、見ているだけで楽しくなる衣装、歌手もステキだし、曲は最上の美しさ、そして台本はあらゆる名作オペラから数万光年彼方の同時代性を持っている。これこそが本物のオペラじゃないか。そう叫びたくなる。こんなものはオペラじゃないという声も山のようにあるはずだけど。
●~2月17日(金)東劇他で上映中。

February 5, 2012

ナントでラ・フォル・ジュルネ開催

●ナントのラ・フォル・ジュルネは今まさに開催中。今日が閉幕日かな。公式ガイドブックや音楽誌他のために日本からも取材陣が訪れている。LFJ公式レポートブログも快調に更新されているので、ぜひご覧いただければ。ちなみに現地はかなり寒くなっているようで、雪が積もったとか。
●例によって arte.tv (映像)と france musique (音声)で公演の模様をオンデマンドで楽しめる。arte.tvでストラヴィンスキーの「きつね」をやってるル・バルコンっていうアンサンブルはなに?
●やはりテレム・カルテットが出演しているんすね。バラライカ、バヤンらによるロシア民族楽器カルテット。テーマが「ロシアの祭典」だからきっと活躍すると思ってた。

February 2, 2012

ORF/LFJ

●ORFのオンデマンドで聴けるヘンゲルブロック指揮北ドイツ放送交響楽団、ライスハレでのライブ。後半のハイドンの交響曲第104番「ロンドン」が強烈すぎて笑ってしまった。この終楽章、なんなの?(笑)。例によって期間限定公開、たぶん日曜まで。
●↑このページを見るとドイツ語での第104番の愛称は「ザロモン」なんすね。
●2月1日よりナントのラ・フォル・ジュルネ開幕(ワタシは今年は行きません)。france musique の特設ページができている。オッコ・カム指揮ラハティ交響楽団なんていうのがあるんすね。なんだ、このニコラス・アンゲリッチのブラームス:ピアノ協奏曲第3番ってのは。作品26ってピアノ四重奏曲第2番か。でもそれロシア関係あるんだっけ。(→プロコフィエフをブラームスって誤植したのか!)

February 1, 2012

「N響アワー」から「ららら♪クラシック」へ

●「N響アワー」が3月で終了することを惜しむ声、多数。たしかにTwitterを見てても、「N響アワー」の放送時間になると大勢の方々がこの番組を話題にする。生中継でもないのに、これだけリアルタイムで反響があるというのはスゴいなあと思っていた(Twitterでみんながいっせいに盛り上がるのはテレビ。SNSはテレビが依然娯楽の王様であることを教えてくれる)。
●「3月で終了の長寿番組 N響アワーの次は、石田衣良が登場!」(ザ・テレビジョン)ということなので、クラシック番組がなくなるわけではなく、「ららら♪クラシック」が新たにスタートする。今のところワタシの周囲からはこの番組への期待の声はあまり聞こえてこないのだが、決して侮れないと思う。司会が誰であろうと番組の企画構成次第なわけだし。
レレレ●新番組のテーマ曲はなんすかね。もしこれが「れれれ♪クラシック」だとしたらテーマ曲はオネゲルの「3つのレ」かなと思うんだけど。
●「げげげ♪クラシック」でもいい気がする。

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