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zombie: 2018年8月アーカイブ

August 23, 2018

ゾンビとわたし その37:映画「カメラを止めるな!」(上田慎一郎監督)

●ようやく観た、映画「カメラを止めるな!」。低予算映画ながら口コミで評判を呼び、現在大ヒット中。なにせ平日の昼から連日全席完売という大人気ぶり。ONE CUT OF THE DEAD という英題が示すようにゾンビ映画を謳っているわけだが、よもやゾンビ映画を満席の映画館で見ることになろうとは!上映前の客席にみんなのワクワク感が充満しているのが肌で感じられるという近年では稀有な体験。
●で、これがどういう映画であるかというのはなかなか語りづらい。予告編も見ないほうが吉。これから観る人の楽しみを損なわない範囲で簡潔に言えば、細部までよく練りあげられた「感じのいい映画」。最初の30分ほどは、こんなはずではないのだがと思いながらカメラ酔いに耐えていたが(画面が揺れるタイプなんすよ)、途中から合点が行き、最後は溜飲が下がった。登場人物の造形も秀逸。あ、こんな人、いるいるのオンパレードだ。役者の演技もすばらしい。核心となるテーマは愛(多くのゾンビ映画と同じように)。傑作。

>> 不定期終末連載「ゾンビと私
August 9, 2018

ゾンビとわたし その36:街がゾンビで埋め尽くされたときのためのプレイリスト

●ウェブマガジンONTOMOの8月特集は「ホラー」。「街がゾンビで埋め尽くされたときのためのプレイリスト」を寄稿しているので、よろしければ、どぞ。究極のNO MUISC, NO LIFE。ちなみにバーンスタインの交響曲第2番「不安の時代」が、リチャード・マシスンの「アイ・アム・レジェンド」に登場するのは、単なる作者の好みではないと思う。ここで補足しておくと、バーンスタインが触発されたオーデンの「不安の時代」にある第2次世界大戦に由来する信仰の危機というテーマは、ゾンビの直系の祖先が吸血鬼であり、彼らが十字架を弱点としたことと明確に関連している。
●あと、ゾンビ以後の世界についてのインフラなんだけど、「アイ・アム・レジェンド」では電力を自家発電してるんすよ。だから、ただひとりの人類になってもレコードを聴いていられる。燃料はガソリンスタンドで調達するのかな。これがたとえば「アイ・アム・ア・ヒーロー」だと、ずっと電力が供給されているみたいでそこが腑に落ちなかった。実際のところ、Zday以降、電気、ガス、水道はどれくらいで止まってしまうのかを知りたい(知ってどうする)。

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