September 2, 2003

「朝ごはーーーん♪」

「朝ごはーーーん♪」(上海太郎舞踏公司B)って、その後ヒットしてるんすかね。クラシック音楽ファンの間で猛烈大評判っていうんだったらいいんだけど、なんか周囲で話題になっている場面に全然遭遇してないんだが。これは絶対、ヒットしなきゃいかん傑作っすよね。ワタシは最初に耳にしたとき、「今年のレコード・アカデミー賞は決まったな」と思ったもん(あ、ウソウソ、完全に)。
●お笑いネタってことでは「山本直純フォーエヴァー」なんかのほうがちゃんと専門誌でも取り上げられている気がするんだが、本当に笑えるのは「朝ごはーーーん♪」のほう。山本直純はまちがいなく偉大なんだけど、ワタシは「山本直純フォーエヴァー」を聴きつづけられない。昔のテレビ番組から「コント55号」のネタを引っ張ってきて見せられても、感心こそすれ笑えはしないのと同様で、もはや歴史的ドキュメントでしかない。
●その点、「朝ごはーーーん♪」は完璧に「今」っすからね。ベートーヴェンの「運命」第一楽章に歌詞がついてるわけなんだけど、なんかもうその歌詞が最高に冴えてる。これは圧倒的に強調しておきたいんだけど、こういうふざけたネタを「熱心なクラシック・ファンは怒り出すかもしれませんが、おもしろいですよ」みたいに評する人がいるが、それはまちがいである。「朝ごはーーーん♪」は「運命」を何百回と聴いてきた熱心なクラシック・ファンほど笑えるようにできている。ワタシはこれを聴いてクスっともしない人とは、同じベートーヴェン好きとして共有できるものがあんまりない気がする。つーか、フツー死にそうに爆笑するだろ? (09/02)

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