February 14, 2005

サポーターというサッカーの敵

●あー、腹痛え。チョコ食いすぎて腹痛えー(←ウソ、しかも投げやり)。
バルセロナは大人だった●サポーターがダメだと、試合もチームもダメになるという例をスペインに見た。ロナウジーニョの神技を見るためにサラゴサvsバルセロナを見始めたのだが、開始前からサラゴサのスタジアムが異様なムードに染まっている。どうやら前の試合の主審がヘッポコだったらしく、サラゴサに信じられないほど不利な判定が連発されたらしい。まあ、それはよい、フットボール的には不可避の事故である。
●で、サラゴサのサポーターたちはこの試合もレフェリーにぶち壊されてなるものかと、客席で1万枚を超えるレッドカードをかざして、公平な審判を求めた。しかしこの日は先週と相手も違えば主審も違う。だれもサラゴサなんて小クラブを陥れようなんてしてないって。事実、バルセロナも主審もフェアなプレイを続けた。むしろ主審は場内の雰囲気に圧倒されてサラゴサに味方したというか、遠慮した。
●にもかかわらず、サラゴサのサポーターはひたすら主審とバルセロナを罵倒し続けた。ごく当たり前のファウルを取られただけでいっせいにブー、当然のオフサイドにスキャンダラスに騒ぎ立てる。バルサの選手が正当なタックルをしただけで、「なぜバルセロナに笛を吹かない、カードを出さない、サラゴサには吹いたじゃないか!」とばかりに口笛を吹く。コーナーキックに立ったバルセロナの選手にモノを投げつける。もうメチャクチャである。主審もバルセロナの選手たちも気の毒であった。しかし、内心かなり怒りながらも冷静なプレイを続けたバルサの選手たちは大人である。こういうのを見ると、チャンピオンの資格ありって気がする。
●気の毒といえばサラゴサの選手たちも気の毒。本来、普通に戦えば、バルセロナにだって対抗できたかもしれない(近年ホームではバルサ相手に分がいい)。なのにサポーターたちのルサンチマンが試合を壊してしまった。プレイの内容などと無関係に、ひたすらに審判の判定にだけ場内が反応していたのでは、普段のプレイなんかできるはずがなく、オウンゴールで1点を失い、さらにずるずると失点を重ねて1-4。サラゴサの一部の選手たちは集中力や冷静さを欠いていた。客席がサッカーの敵となり、バルセロナとこの日のレフェリーは勝者となった。

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