December 14, 2006

ゴリホフ、シェーンベルク、アラーニャ

●ボロメーオ・ストリング・クァルテットの「シェーンベルク・プロジェクトvol.3」へ(第一生命ホール)。1曲目がゴリホフ(ゴリジョフ)の「テネブレ」。タネジと並んでシカゴ響のコンポーザー・イン・レジデンスを務める、アルゼンチン出身のアメリカの作曲家。すでにCDもたくさん出てる人だけど( Osvaldo Golijov@amazon)、聴くのはこれが初めて。きわめて心地よい音楽で、癒し系、頭からお終いまで不快なところは一瞬たりともない。大変美しい音楽だった。だから以後CDでも聴くかっていうと決してそうはならないから難しいんだが……。
●続いてシェーンベルクの弦楽四重奏曲第4番。圧巻。この曲はシリアスなんだけど、ユーモアがあるからすばらしい。ワタシの脳内では第1楽章はスケルツォってことになっている。「マジメにやるならマジメに付き合うからどこかで笑わせてくれ」という万事に対する欲求が満たされる、シェーンベルクにおいてすら。癒し系とか祈りの音楽に付き合えるかウサン臭く感じるかの分かれ目は「笑い」があるかどうかもしれん、と思いつく。バルトークでもベートーヴェンでも笑えるわけだし。いやゴリジョフ無関係で。最後にベートーヴェンの弦楽四重奏曲第16番。壮絶。スゴすぎる、タジタジ。
●昨日のアラーニャ退場事件。そのものズバリの瞬間を見れるイタリアのニュース映像、たぶん。不謹慎かもしれんけど、なんか「モンティパイソン」のコント見てるような気分になった。

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