October 18, 2007

ニッポンvsエジプト&カタールU22vsニッポンU22(結果バレ)

ニッポン!●またしても一日二ニッポンである。サッカーの世界では、欧州クラブのリーグ戦と代表の国際試合が重なって選手の奪い合いにならないように、シーズンの日程が組まれている。代表の試合はインターナショナル・マッチデイの設けられた週に行うので、今日みたいに夜にフル代表、深夜に五輪予選なんてことになる。正しい。以前はアジア(あるいはニッポン)はこのルールの蚊帳の外にいたんだけど、だんだん正常化されてきて、おかげで一日二ニッポン。文句は言えないが、2試合もなかなか見れないぞ、フツーは。(以下ネタバレしますよ、五輪予選も)
●と言いながら生放送で見てしまった……。まずフル代表はニッポンvsエジプト戦。(元)アジア王者とアフリカ王者の戦いということで公式戦扱いであったが、「ニッポンは国内組オンリーでもこんなに強くて美しくて効率的なのか!」という賞嘆するのみ。いつもの布陣+大久保と前田の2トップというメンバーだが、まずまずレベルの高い相手に4-1で快勝。大久保2得点(意外にも代表初ゴール)、前田も1点(しかしチャンスに外しすぎ)、加地ゴール最高。今のオシム・ジャパンは代表史上最強かも。ワールドカップ予選より前にここまで「できあがる」のが心配なくらい。でもまあ、これを書いている時点では、この試合なんて美しい過去の思い出に浸るみたいなもので、全然頭に残っちゃいないんである。もうあまりに五輪予選のインパクトが強すぎて。
●アウェイのカタールU22vsニッポンU22戦。前から内心で「今回、北京五輪は厳しいかも」と危惧しつつも、内心のさらに内心くらいで「とはいえ、最終的には出れるだろう」って気分があったんである。それが今日前半43分に青山直晃がコーナーキックからゴールを決めた時点で、「北京五輪大丈夫そうだな」ってうっかり安堵したのであって、このうっかりがいけなかったのかもしれん。その後、ニッポンが決定機を次々と外し続けてもワタシは安心していたし、後半32分に16歳とかいうハッサン・アルヘイドスにヘンな同点ゴールを決められても、まだどこかで安心していた。だって勝点1でもアウェイで取れれば十分だから。ニッポンはグループ1位の座を守れる。
●それがロスタイムになって、ペナルティエリア内でハンドの反則を取られ(確かにハンドだ。ウズベキスタン人主審はそれまでニッポンに十分良くしてくれていた)、後半49分にPKで逆転ゴールを奪われた。「ニッポン、そこで、後半55分に奇跡の同点ゴールだ!」と願わなくもなかったが、後半55分なんてやってこない。あるわけない。試合終了。ずっとニッポンが勝ってる気がしてたのに、今、グループ1位はカタールだ。オリンピックには1位しか出場できない。念のため、順位と勝点を書いておこう。

1位 カタール 勝点7
2位 ニッポン 勝点7
3位 ベトナム 勝点2
4位 サウジアラビア 勝点2

●カタールとニッポンは勝点も得失点差も同じだが、総得点でカタールがリードしている。残り2試合。この後、ニッポンはベトナム(A)、サウジアラビア(H)と戦う(Aはアウェイ、Hはホーム、念タメ)。カタールはサウジアラビア(A)、ベトナム(H)の順。サウジの予想外の不振が話をややこしくしてるのかもしれない。彼らにはほとんどノーチャンスだが、可能性はゼロではない。次の試合、カタールもニッポンも負けることだってありうる。次は11/17だ。
●ここのところ、オリンピックでもワールドカップでもいつもニッポンが出場してたわけだけど、北京五輪に出場できないとなると、気分的にはずいぶん寂しい。その場合、五輪そのものへの関心がゼロに近くなるかも。少しだけ、ワールドカップのアメリカ大会を思い出す。あの場にオフト・ジャパンがいなかったという不条理は、カタールのドーハでのロスタイムの失点が原因だった。本日もドーハ、ロスタイムという既視感。必要以上に「イヤな予感」がしてもしょうがない。反町監督の試合後のコメントは半ば支離滅裂で、あからさまに気が動転していた。

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