September 13, 2008

ウズベキスタンvsオーストラリア、カタールvsバーレーン@ワールドカップ2010最終予選

●各組5チームずつで戦う、ってことはいつも1チームは余るんである、試合のある日でも。注目のワールドカップ2010アジア最終予選、第2節はわれらがニッポンがお休みだったが、ライバルたちの試合はあるのだ。敵情視察で気分は岡田監督。スゴいことになってるですよ、今のアジアは!
●まずウズベキスタンvsオーストラリア。もともとロシア系の選手中心ということもあって、ウズベキスタンはいずれアジア予選におけるヨーロッパの国みたいな地位を獲得するんじゃないかと思ってた。実際、今回、3次予選でサウジアラビアに圧勝したりして、強くなってるのは確か。が、オーストラリアがアジアに編入されたことではっきりしたのだが、アジアにおけるヨーロッパとはオーストラリアだった。
オーストラリア。アジアに適応しつつある●イングランド中心にほとんどの選手が欧州でプレイしているオーストラリアは、アウェイだろうとホームだろうと毎試合長距離移動をするわけだ。ヘタするとアウェイ&アウェイ。でもまあ南米の予選なんてみんなそんな感じになるわけだし、むしろこの試合、オーストラリアはアウェイの不利をまるで感じさせなかった。序盤から慎重に戦いつつも、早めの先制点を得ると、その後は本当に大人の戦い方をしてみせて、見事にリスクを負わないままゲームを1-0で終わらせた。オーストラリア完勝。前回アジア・カップのときは、「アジアの作法」というか、欧州と違いすぎる独特なゲーム運びや気候、主審の笛に悩まされ、オーストラリアといえどもチャレンジャーとして戦わざるを得なかったんだけど、どうやらそんな時代はあっという間に終わったみたい。頭一つ抜け出ている。
●ウズベキスタンはカタール戦に続いて敗北し、2連敗。これは痛い。オーストラリア相手だと、ウズベキスタンの選手は小柄に見えたんだけど、でもこれがニッポン戦となると違うんだろうなあ。足元の技術はしっかりしているし、組織力もあって、ある意味ニッポンに似てるけど、攻撃はシンプル。サイドを割って、どんどんクロスを入れる。地力はあると思うんだが、オーストラリアとカタールが強すぎた。
カタール。ただでさえ強力なオイルマネーがますます大変なことに●で、異次元だったのがカタールvsバーレーン。なんかムチャクチャな試合で、とにかくキックオフ直後から格闘技。特にバーレーンのバイオレンスなプレー続出は異常。中東同士だとこんなに熱くなるのか、あるいは普通に戦っては太刀打ちできないとバーレーンが感じているからなのか。両者とも帰化選手が多くて、南米vsアフリカみたいな試合でもあって、ところどころでアジア・レベルを超越したプレイが飛び出す。
●カタールはウルグアイ出身のフォワードがやっぱりスゴい。テクニック以上に瞬間的な加速力が武器で、あっという間にバーレーン選手を置き去りにする。しかもフィジカルも強靭。あとブラジル出身のレフティのフリーキックも強烈。カタールが先制して1-0。その後PKを得たが、これを外したものの、無謀かつ悪質なタックルを繰り返すバーレーンに退場者が出て万事休す。このままカタールが圧勝かと思ったら。
●追いつくんすよ、バーレーンが。伝家の宝刀カウンターアタックで、1-1。その後、前半で飛ばしすぎたカタールの運動量が落ちたこともあって、一人少ないにもかかわらずしばしば相手ゴールを脅かす。ロスタイム、バーレーンに足を攣った選手が出て、一時2人少ない状況になったにもかかわらず逆転の決定機まであった。外したけど。1-1のドロー。
●ニッポンにとっては引き分けはありがたい結果。カタールが自滅したような試合でもあるけど、個々の選手の力量は「これがアジアか?」と思うくらい高い。地力はバーレーンよりずっと上、オーストラリアに続く2番手と見た。ニッポンとはまったくタイプの違うチームなので対決してみないとわからないけど、攻撃力ではかなわないなという印象。ただ守備組織には難ありで、一人多いのに左サイドをなんどもバーレーンに破られていた。
●この最終予選、B組にイラン、サウジアラビア、韓国といった従来からの強豪国が集まってて、A組にオーストラリア、ウズベキスタン、バーレーンみたいな新興勢力が集まってる気がする。あ、ニッポンも新興勢力か。

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