June 9, 2010

モーツァルト/ザ・テン・イヤーズ・シンフォニーズ

●昨晩はすみだトリフォニーホールでヴァシリス・クリストプロス指揮南西ドイツ・フィルの「モーツァルト/ザ・テン・イヤーズ・シンフォニーズ1778-1788」第一夜。モーツァルトの12曲の交響曲を4曲×3夜で演奏してしまうという大盛り仕様で、第一夜は31番「パリ」、第38番「プラハ」、第34番、第39番の4曲。ドイツ最南部のコンスタンツという街のオーケストラで、ギリシャ系ミュンヘン生まれの首席指揮者とともに熱のこもったモーツァルトを聴かせてくれた。ピリオド・アプローチを導入してるんだけど、アグレッシヴで尖鋭というのではなくて、むしろ伝統的なスタイルに愛着を持つ人にもすんなり受け入れられるモーツァルト。みんなで一つの方向を目指すという意味で、とても統率がとれていた。
●モーツァルトはこの時期はみんないい曲ばかりだけど、3夜のなかで一晩選ぶとするとワタシはこの日だなあ。交響曲では「プラハ」がいちばん好きだし、後期三大のなかで強いて一つ選ぶなら39番派なので。3夜目の「リンツ」「ジュピター」も相当ひかれるけど。第2夜が本日9日、第3夜が10日。京都、金沢でも別プログラムの公演がある模様。
●帰宅途中、バスに乗っていたら、後ろのほうからブツブツ文句をいう声が聞こえてきた。「なにタラタラ走ってるんだよー、この運転手がぁ、もっとスピードだせよー」。延々続く。んなこと路線バスに言われても。バス停あったら止まるから。怖い人の酔っ払いかなと思い、その方向から目をそらしてたんだけど、降りる際に確認したら気の弱そうなスーツ姿のオジサンだった。ゾンビ一歩手前で留まってた。あるいは運転手さんがゾンビになる可能性もあった。いやあるいはワタシを含むほかの乗客がゾンビになる可能性も。お酒、怖い。
●モーツァルトを流すとゾンビが近づかないとか、そういうモーツァルト効果はないのか。クラシックで不良がたむろしないみたいなヤツ。

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