ドミノ・ピザ
June 26, 2010

ポルトガルvsブラジル。安全に消化。

ポルトガル●出た! ワールドカップ名物、グループ1位と2位の退屈なスコアレスドロー。お互いに納得できる0-0の引分けで、G組は1位ブラジル、2位ポルトガルが通過決定。
●とはいえ、前半は激しくやりあった。開始時点ではこのゲームは消化試合ではなかったはず。ブラジルはどうしても勝つか引分けるかして1位通過したかったから。なぜなら、G組1位なら決勝トーナメントは左の山に入り、2位なら右の山に入る。これは優勝を狙うチームには大変重要だ。なぜなら左の山は決勝戦を中4日で戦うのに対して、右の山は中3日で戦わなければいけない。優勝を狙うチームにとっては、明らかに左の山が有利なんである。
●そういう意味ではグループ1位になったときに左の山に入れる組、すなわちA組(開催国が入る)、C組、E組、G組のほうが日程上は優勝を狙いやすい。もっといえば早くから試合をできる(結果的に全体の試合間隔が緩い)A組がベスト。B組やD組等は1位より2位のほうが決勝の日程に恵まれるが、「わざと2位になる」というチャンスはめったにない。1位になって左の山に入れる組は、それ以外の組に対して比較優位がある。
●そんなわけでC組1位を狙えるイングランドはそれゆえに優勝候補に挙げられてよかったと思うんだが、彼らはあえなく2位に終わり右の山へ。1位はアメリカだ(げげ)。日程的には開催国の入るA組の1位、つまりウルグアイが一番おいしいポジションを取った。実力を加味すれば、E組1位のオランダ、G組1位になったブラジルも悪くない。
●話を戻すと、ポルトガルにとっても、ブラジル同様、1位を欲しかったとは思う。しかし彼らは負けてしまうと決勝トーナメントに進めなくなる可能性があった。コートジボワールが北朝鮮に勝つと(たぶん勝つと予想できる)、勝点がポルトガルと並ぶ。ただ、ポルトガルとコートジボワールの得失点差は試合開始時点で9もあった。ポルトガルが北朝鮮に7-0の大差で勝ったからだ。だからまあ、負けてもポルトガルは進める可能性が高いことは高いんだが、9という得失点差は「絶対」ではない。民放の解説者はこの9点差を「非現実的」と言ってたが、それは変だろう。だって、ポルトガルが北朝鮮に7点差で勝ったのはすでに起きた現実そのものじゃないか。だったらコートジボワールが同様に7点差をつけて勝ってもなんの不思議もない。その場合、ポルトガルがブラジルに2点差で負けたら(フツーにありえる)、9点の得失点差はゼロになる。事実、前半20分までにコートジボワールは2ゴールを奪った。その後失速して3ゴールにとどまったが、もし前半終了時にポルトガルがリードされていたら彼らの士気もまた違ったはずだろう。
●前半、イエローカードは7枚出た。なにをそんなに熱くなっているのだ。そして後半、イエローカードはゼロになった。それだけでもどんな試合になったか想像がつきそうなもの。後半は無理をしない戦いで、どちらかが大きなミスをしない限り点の入りにくい状況に。ポルトガルは引分けて自力2位を確保し、寛大にブラジルの1位突破を許した。安心!安全!


ポルトガル 0-0 ブラジル
満足度 ★★
伝説度 ★


●スカパーでしか中継のなかったH組は、苦しんでいたスペインがチリに勝って結局1位に(なあんだ)。チリに前半から退場者が出てしまい1-2。幸いスイスとホンジュラスが引分けてくれたおかげで、無事チリも2位通過ができた。南米は参加国すべてが決勝トーナメントに進んだ。
決勝トーナメントに残った欧州勢は6つ。しかしそのすべてが1回戦でつぶしあう。オランダvsスロヴァキア、イングランドvsドイツ、ポルトガルvsスペイン。ベスト8のうち、必ず3つが欧州勢になる。というか、たった3つしか残らない!!

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