July 28, 2010

WOWOW ノンフィクションW 「岡田武史の挑戦~監督という職業~」

WOWOW●WOWOWで岡田監督のドキュメンタリー番組を見た。インタビュアーは主に久保田光彦氏。岡田監督はスペイン・リーグの中継に招かれたときもそうだが、WOWOWでは地上波とはずいぶん違った表情を見せてくれる。ワールドカップ終了直後、南国でリラックスしながら率直に思うところを述べてくれたという感じ。いかにもな回答を強要するつまらない質問もなくて吉。
●ワールドカップ前は「大会が終わったら、監督業は引退して、農業やって晴耕雨読の生活をしたい」的な発言が伝えられていたけど、この番組を見る限り、まだまだ監督やる気十分っぽいっすね。代表監督よりもクラブチームの監督をやりたい、と。ワールドカップのためにいろんな犠牲を払って持てる能力のすべてを注ぎ込み、やり残したことはなにもないという岡田監督が、大会が終わって感じたのは「寂しさ」。常に高い目標に挑戦せずにはいられないという人なのかも。
●印象に残ったのは、ベスト16に勝ち残ったことで、むしろ世界とのレベルの差を痛感したという話。つまり、日本代表はいろいろな巡り合せや偶然の力も働いて、あの大会では奇跡的にチーム一丸となって、最強に強まっていた。でも、そんな最強に強まった状態のニッポンでも、ワールドカップではパスを回されてしまう。もしあんな特別な状態が訪れていなかったら、どれだけニッポンはやられていたことか。そして、もしスペインやオランダがニッポンみたいに猛烈に団結して戦っていたら、どんなとんでもないサッカーが生まれたのか(と語ったとき、岡田監督が見たこともないくらいの笑顔を見せた)。
●周りになにを思われようと自分の信念を貫く、家族さえ信じてくれればそれでいい、っていう代表監督としての覚悟は壮絶。きっと自分と身内以外は全員ゾンビ化した国に生きるみたいなバイオハザード状態だったにちがいない。
●次はどこの監督に就任するのだろうか。ウチ(マリノス)はかつて散々お世話になったので、もうお互いに十分かなと思うんすけど。

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