April 26, 2011

カンブルラン指揮読響でヤナーチェク

●ふたたびカンブルラン指揮読売日響へ(25日サントリーホール名曲シリーズ)。今日はチェコ由来の演目ということで、またしても特盛り感マックスのプログラム。モーツァルトの交響曲第38番「プラハ」、ヤナーチェクの狂詩曲「タラス・ブーリバ」、後半にスメタナの交響詩「モルダウ」、ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」。オケは大変だと思うが、聴くほうにとってはサービス満点(さらに今回も震災の犠牲者に捧げるとしてメシアンの「忘れられた捧げもの」から「聖体」が演奏された。被災者招待があった)。
●スメタナの「モルダウ」が聴いたことのないような快速テンポで演奏されてびっくり。悠然と流れる大河じゃなくて、怒涛の急流だ。源流からこんな勢いよく水が流れ出てたのかっ!的な愉悦。まさか「モルダウ」でこんなに楽しませてくれるなんて。キビキビ演奏されて辛気臭さゼロの「モルダウ」。
●でも圧倒的に楽しいのはヤナーチェクの2曲。大編成の管弦楽が生み出す眩暈、色彩的で輝かしくて、異国的で謎めいていて、いつ聴いても失われることのない新鮮さ。もう今にも怪獣出てきそうな音楽。ていうか曲名からして怪獣っぽくないすか、ヤナーチェク。不思議怪獣タラス・ブーリバ! みたいな。魔獣グラゴルとか妖獣イェヌーファとかいて、大ボスが交響聖獣シンフォニエッタとか、そういう体系。好演に軽く鳥肌が立つ。
●シンフォニエッタが終わって客席から盛んにブラボーの声。客席からカンブルランへの拍手が暖かい。

トラックバック(0)

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/1691

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「山田和樹指揮日フィル第629回定期演奏会」です。

次の記事は「二期会「フィガロの結婚」ゲネプロ」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ