December 28, 2011

本屋に寄る

●書店に立ち寄ったら、「小澤征爾さんと、音楽について話をする」(小澤征爾、村上春樹著)が相変わらずドドーンと小山になって積まれていた。スゴい。書籍なんだから、小澤征爾側からではなく村上春樹側から手にする人のほうが圧倒的に多いはずなんだけど、小澤征爾もクラシック音楽も知らない人が読んでもきっと読書の喜びを満喫できると思う。そうあるべき。
●小澤村上対談本を読む前に、偶然、村上春樹の既刊エッセイをいくつか続けて読んでいた。「やがて哀しき外国語」「遠い太鼓」「走ることについて語るときに僕の語ること」「辺境・近境」の順だったかな、かなり古い本もあるけどおもしろく読めるという意味ではぜんぜん古びていない。いちばんいいなと思ったのはプリンストン滞在記の「やがて哀しき外国語」。すごく率直で肩の力が抜けている。「遠い太鼓」は80年代バブル期のギリシャ・イタリア旅行記で、こちらは対照的に重厚で、陰鬱さや不機嫌さも含めて読んでいて心地よい。名作。
●大型書店で新刊コーナーを一巡りして時間を過ごすのはとても楽しいんだけど、だんだん途方に暮れてくる。ぜんぜん読めてない。電車移動なんかのスキマ時間で少しずつだと小説なんかは楽しめないし、かといってまとまった読書タイムを作るのも大変だしなあ。ともかく、今年は読書量的には悲惨な一年だったので、来年はどうにかしたい。

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