ドミノ・ピザ
January 20, 2012

今週足を運んだコンサートから

●昨日19日(金)はスラットキン指揮N響へ(サントリーホール)。ジャン=ギアン・ケラスがルトスワフスキのチェロ協奏曲を弾いてくれた。この日のプログラムはすばらしい。ロッシーニの「どろぼうかささぎ」序曲、ルトスワフスキのチェロ協奏曲、ショスタコーヴィチの交響曲第10番。一見、ロッシーニだけが作品的に浮いているようにも見えるが、「どろぼうかささぎ」が「小間使いが盗みの濡れ衣を着せられて死刑宣告を受けるが救われる」という権力者による抑圧を描いた作品とすれば、政治的色彩の濃いルトスワフスキ作品、スターリンの死去の後に久々に発表されたショスタコーヴィチの交響曲へときれいに流れは通っている。冒頭両サイドに配置された小太鼓は死刑執行の合図なんだろうから(←といいつつこのオペラは見たことないんだけど)。
●ケラスは先日のアルカント・クァルテットのときに続いて、アンコールで「どうもありがとうございます」と日本語で甲高く発声して、バッハの無伴奏チェロ組曲第1番のサラバンドを弾いてくれた。
●こういったプログラムだと、客席は熱狂的に喜ぶ人とそうでない人に分かれやすい。盛大なブラボーにはこのプログラムを組んでくれたことへの感謝の意が込められていたと思う。
●17日(火)はオペラシティの〈コンポージアム2011〉サルヴァトーレ・シャリーノの音楽。2011というのは本来昨年に予定されていたのが、地震で延期されたから。シャリーノの「オーケストラのための子守歌」、フルートとオーケストラのための「声による夜の書」、「電話の考古学─13楽器のためのコンチェルタンテ」、「海の音調への練習曲─カウンターテナー、フルート四重奏、サクソフォン四重奏、パーカッション、100本のフルート、100本のサクソフォンによる」が演奏された。客層がスゴく若い。大半が自分より若いので、普段のクラシックのコンサートと雰囲気がまったく異なる。既存の楽器から想像外の響きが次々と聞こえてくるバラエティ企画。たとえば「寝息」とか「電話の着信音」とか。最後の曲は本当に100人ずつはいなかったとは思うが、舞台が大量のフルート奏者とサクソフォン奏者で埋め尽くされるのは壮観だった。彼らのキーノイズでザーッと「雨」が降る。畏れつつ、へんなりと笑う。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「「都市と都市」(チャイナ・ミエヴィル著)」です。

次の記事は「huluが日本上陸」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ