October 10, 2012

フランクフルト国際空港税関連続ヴァイオリン差し押さえ事件メモ

●フランクフルト国際空港での税関当局による連続ヴァイオリン差し押さえ事件の件。この話題はTwitterとかfacebookで一巡りした感もあるんだけど、後日用にメモしておこう。堀米ゆず子さんがガルネリの輸入申告を怠ったとして楽器を差し押さえられたという報道が8月22日。税関当局はヴァイオリンの評価額を100万ユーロ(1億円)と判断し、19%にあたる19万ユーロ(1900万円)の関税支払いを要求した。
●その後、9月25日になって堀米さんによる手記が所属事務所のサイトで公開された。楽器は無事堀米さんのもとに戻ったものの、そこに至るまでの経緯と気持ちの推移が生々しく書かれている。1900万円に加え罰金1900万円、計3800万円が必要とされ、「一時はもう楽器はあきらめてドイツ側に渡そうとも思いました」とも書かれ、その後楽器を取り戻そうと「銀行保証に踏み切る覚悟を決め、資産状況も報告することにした」と記されている。結果的に無償で返還されることになり安堵したが、事件は続く。
●9月28日、今度は同空港で有希・マヌエラ・ヤンケさんがストラディヴァリウスを差し押さえられた。ヤンケさんの場合はドイツ在住で国籍もドイツのようなのだが、ヴァイオリンの保険対象額6億3000万円につき関税約1億2千万円(!)を請求される。で、ここからがなにがなんだかという話だが、ドイツの財務省が税関当局に楽器を返還するよう指示したところ、税関側が反発して、財務相が脱税行為を手助けしているとして職員が検察当局に告発したという。このバトルがどうなるんだかわからないが、ともあれ楽器の行方については決着が付いたようで、ストラディヴァリウスは無事本人の手許に返還されることとなった。
●で、じゃあ税関のルールを厳密に守ったら、ヴァイオリンどころかパソコンやスマホを持ってても申告が必要になるんじゃないの?といった話がやり取りされているのが今。
●なんかこの手の話って、人のエネルギーを吸い取るような話でイヤっすよね。わけがわからないっていう以上に、追いかける元気が出ない。そこで、最後に元気が出る映像へのリンクを張っておく。ワタシの好みは12番箱ネタ。5番の頭からアップも秀逸。

Bruckner 7 Becken - Keller's Knigge

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