January 31, 2013

鈴村真貴子ピアノ・リサイタル~オール・プーランク・プロ

●1月30日はプーランク没後50周年となる命日。まさにジャストこの日に開催されたのが鈴村真貴子さんのピアノ・リサイタルで、なんと、オール・プーランク・プロ(銀座王子ホール)。曲は「3つの常動曲」「15の即興曲」、休憩をはさんで「冗談」「メランコリー」「ナゼルの夜会」。大曲というものがないので、必然的にどれも小曲の集合体が続くが、くるくると万華鏡のように容貌を変転させる音楽を一瞬も飽きることなく満喫。機知、諧謔、饒舌、倦怠、憂愁、悪戯のオンパレード。ピアノは情感豊かでみずみずしく、過剰に陥らない。安定感も抜群。鈴村さんは東京芸大とパリ・エコール・ノルマルに学び、芸大ではプーランクで博士号を取得した若手奏者。まずは記念すべきプーランク・イヤーの大収穫。
●告知。「東京・春・音楽祭」ウェブサイトでコラム「ワーグナー vs ヴェルディ」を連載中。第3回を更新。どぞ。
●もう一つ告知。大阪・いずみホールの広報誌 Jupiter にて、現在配布中の号より新連載「ネットで遊ぶクラシック」がスタート。これまであまりインターネットの活用になじみのなかった音楽ファンの方々にも役立つ記事を心がけたい。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「大井浩明POC#14「ジョン・ケージ/南のエテュード」」です。

次の記事は「気になる本を」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ