February 19, 2013

準・メルクル&N響、下野竜也&読響

ラヴェル●15日は準・メルクル&N響へ(NHKホール)。サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番(ダニエル・ミュラー・ショット)とラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」(国立音楽大学の合唱)。ともに軽やかな快演。特にラヴェルは色彩豊かで、響きがやわらか。ほっとする。無伴奏合唱が歌う間奏曲の部分で、オケ側の照明を消して合唱だけを照らすという演出があったのがおもしろかった。準・メルクルの指揮は明快で、なんのけれんもないのに視覚的に快い。体操競技的というか。
●18日は下野竜也指揮読響(サントリーホール)。下野竜也が約6年間にわたり務めた正指揮者としての最後の公演ということで、チラシに「卒業」公演と銘打たれていた。曲はブルックナーの交響曲第5番、一曲のみ。さっそく開演前の男子トイレに長大なブルックナー行列ができていた。同コンビのブルックナーは前回第4番「ロマンティック」があまりにマッチョだったので(でも客席からは好評)どうなるかなと思っていたら、決して威圧的にはならず、ていねいで明快なブルックナー。演奏が終わった後もじわりと客席に感銘が広がって、一般参賀に(!)。有終の美を飾った。卒業といっても今後もまだまだ客演の機会はあるとは思うけど、聴衆からホントに愛されているのだなあという様子が伝わってくる。

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