June 5, 2013

ニッポンvsオーストラリア@2014年ワールドカップ アジア最終予選

ニッポン!●ホームで迎えた最終予選オーストラリア戦。当初の予想ではここが山場になるかと思っていたが、ニッポンが予想をはるかに超えて順調に勝ち点を積み上げたので、もうW杯出場は決まったようなもの。前の試合、ヨルダン戦で負けたが、仮にこのオーストラリア戦、続くイラク戦と最後を3連敗になったとしても、それでも出場が決まる可能性がきわめて高いというくらい、たっぷりと勝点が貯まっていた。こんな最終予選なんてもう二度とないだろう。
●ニッポンはザッケローニの標準ベストメンバーが先発。ザッケローニは公式戦ではほとんどメンバーをいじらない。GK:川島-DF:内田(→ハーフナー)、吉田、今野、長友-MF:遠藤、長谷部-岡崎(→清武)、本田、香川-FW:前田(→栗原)。ブンデスリーガ視点でドイツ人が見たら、清武と乾をベンチに置いて岡崎が先発しているのが謎かもしれない。あと、チームの幹は相変わらず香川ではなく本田。だれもが本田を頼っている。
●オーストラリアはアウェイなりの戦い方をしてきた。守備ブロックをきちんと作って、ニッポンが攻めあがった後のカウンター狙い。前半はどちらもチャンスは作っていたが、オーストラリア・ペースだったと思う。普通の最終予選なら球際の争いが激しくなりそうなものだが、そういう熱さはなく、親善試合を見ているかのような気分に。しかし何事もなく0対0で終わればニッポンはオッケー、実のところオーストラリアも勝点3は欲しいけれども2位以下の混戦を考えると勝点1でも悪くない、というか0はどうしても避けたい状況。
●後半35分、ザッケローニが前田を下げて栗原を入れる交代。これで3バックにして、長友と内田を一列前に上げる。サイドからの攻撃を増やす意味もあっただろうけど、終盤のオーストラリアのロングボールに備えるのが目的だったんでは。長友が左サイドを抜け出して中央で本田がフリーで待つ決定機があったが、長友はシュートを打ってしまいシュウォーツァーに余裕で止められる。これは痛恨の判断ミス。その直後、オアーのクロスボールが運悪くゴールに入ってしまうという事故のような失点。まったくの偶然なんだけど、ザックが3バックに変えたときはいつもツキがない。
●失点した以上、3バックを保持する理由がなくなり、すぐに内田を下げてハーフナーを入れる。バックラインを長友、栗原、吉田、今野で4バックにもどして、ハーフナーがトップに。続いて岡崎を下げて 清武投入。本田も前線に入って前がかりに。で、ロスタイムになって、本田のクロスがマッケイの腕に当たって、ハンドでPK。スローで見ても確かにハンドだけど、これはオーストラリアにはアンラッキー。PKキッカーは遠藤ではなく本田。なぜかど真ん中に蹴ったが、入った。1対1で引き分け。お互いにラッキーな得点があったというより、アンラッキーな失点だけがあったというべきか。奇妙な試合になってしまった。
●これでニッポンのW杯出場は決定。グループBの2位以下は大混戦ですべてのチームにチャンスがある。オーストラリアは勝点1でも悪くない結果だろう。3連勝すれば日本を蹴落とすチャンスがあったイラクは、あっさりオマーンに破れて、オマーンが2位に。しかしオマーンは残り試合数が1試合のみ。どんな展開もありうる。
●ひとつ気になるのは6/18の最終節(ニッポンは試合がない)。オーストラリア対イラクとヨルダン対イラクが組まれてるんだけど、前者の試合が終わった後で、後者の試合が始まるんすよね。これって微妙。欧州予選ならキックオフ時刻をそろえるところなんだろうけど、オーストラリアとヨルダンの時差を考えるとそうもいかないということか。アジアでは「ピッチ外の戦い」も大きい。そして、オーストラリアはいつもピッチ外で苦戦している印象がある。

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