October 8, 2013

SONYのMusic Unlimited、その後

●以前にもチラッとご紹介したが、SONYの定額制音楽配信サービス Music Unlimited を利用すると、ユニバーサルやSONY、EMIなどメジャーレーベル音源もストリーミングで聴くことができる。しばらく継続利用してみて感じたことをいくつかメモ。
●まず、サービス開始時点では音声フォーマットがHE-AAC 48Kbpsの一択だったが、現在ではAAC 320kbpsの高音質モードが加わっている。HE-AAC 48Kbpsについてはいろいろな見方があると思うが、なんといっても48Kbpsという数字の小ささが引っかかった。この高音質モードができて、ようやく使う気になった。
●さらに価格も当初の1,480円/30日間から、980円/30日間に値下げ。CDを買うことに比べれば、タダみたいなものだ。もっともそんな発想は長年ディスクを購入してきた旧来の音楽ファンだけのものであって、今は有料サービスは無料サービスと比較しての優位が求められることになるのかも。YouTubeでタダで聴けるのに、どうしてお金を払うの?的な。
●で、このサービス、使いやすいかといえば、ぜんぜん使いやすくない。現在、PC上のブラウザから利用しているが、アプリケーションの起動が遅いし、もっさりとしたインターフェイスにはややストレスを感じる。プレイボタンやポーズボタンをクリックしても何秒も待たされる。再生中に突然落ちたり強制ログオフしたりしてアプリケーションが再起動することもある。検索機能も弱い。ベートーヴェン「運命」の第3楽章と第4楽章の間のように複数トラックがつながる場所では、盛大にギャップ(空白)が発生する。ギャップレス再生ができないのはナクソスも同じだが、Music Unlimitedのギャップはほとんど耐えがたく長い。マシンパワーが高ければもっとさくさく使えるのかもしれないが、どうだろうか。
●そんな次第で、現状ではナクソス・ミュージック・ライブラリーのほうがはるかに先を進んでいるし、使いやすい。ただ、それでもMusic Unlimitedに価値があるのは、メジャーレーベルの音源が入っているからに尽きる(検索は欧文で)。鑑賞するというよりは確認用というか調査用みたいな感じの使い方になりがちとはいえ、このサービスに助けられたことはすでに何度もある。激しく一長一短のあるサービスだが、もはや手放せないものになりつつある。

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