March 24, 2014

山根一仁の無伴奏ヴァイオリン・リサイタル、B→Cで近藤那々子

●このところの一週間、すさまじい勢いでコンサートに通い詰めることに。偶然あれもこれもと集中してしまった。律儀に遡って追いかけるの巻。
●20日はトッパンホールで山根一仁の無伴奏ヴァイオリン・リサイタル。95年生まれの新鋭。こんなにキレキレのヴァイオリン、聴いた記憶がないというくらいの強烈な公演だった。前半のノン・ヴィブラートのタルティーニ、ビーバーの間にはさまれた、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第6番の鮮やかさ、後半の鋭利なベリオのセクエンツァ第8、そしてバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番の終曲高速プレストから、すかさず拍手を遮ってなだれこんだクレイジーなエルンスト「魔王の主題による大奇想曲」。技巧が非常に高いということだけでなく、身体的なキレが絶対にオッサンには不可能なシャープさで、唖然とする。アンコールは、パガニーニのカプリース第24番とミルシテイン「パガニーニアーナ」と怒涛のダブル・パガニーニ攻め。アグレッシブで、ほとんど陶酔的、クリスティアーノ・ロナウド級に。18歳って。
●18日は東京オペラシティでB→C、フランクフルト歌劇場管首席奏者である近藤那々子のオーボエ(ピアノは竹沢絵里子)。鮮麗、爽快。改めてオーボエは独奏曲のレパートリーに恵まれているなと感じる。編曲であるバッハはともかく、ケクランのオーボエ・ソナタや、パスクッリのドニゼッティの「ポリウート」による幻想曲、現代作品でシルヴェストリーニ「うつろう時」、西村朗の独奏オーボエのための「迦楼羅」など、多彩で、楽しい。ボリュームのあるプログラムだったけど、最後のケクランまで一気呵成に聴かせてくれた。ビバ、ケクラン。
●今週末のJ3。グルージャ盛岡 6-1 J-U22選抜。ぐわわわ。3部リーグ相手にサンドバッグ状態になるエリートたち。自信を失いかけない。サッカーって怖い。

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