ドミノ・ピザ
May 26, 2014

レアル・マドリッドvsアトレティコ・マドリッド@チャンピオンズリーグ決勝

レアル・マドリッド●今季の欧州フットボール界を締めくくるチャンピオンズリーグ決勝は、まさかのスペイン対決、というか、マドリッド対決。同じマドリッドの2クラブが決勝でぶつかった。決勝戦の開催地はリスボン。ここのところドイツ勢の躍進ばかりがやたらと目立っていたような気がするが、一気にスペインへと流れが戻ってきた。
●とはいえ、ここにバルセロナはいない。先週、スペインリーグの最終節はバルセロナvsアトレティコ・マドリッドの優勝を争うクラブ同士の直接対決だった。アトレティコは感動的な「魂のフットボール」を見せてくれたけど、バルセロナ寄りで見れば「ポゼッション・サッカーの敗北」だったわけで、喜ばしいとはいいがたい。で、チャンピオンズリーグ決勝はレアル・マドリッド対アトレティコ・マドリッドになった。どちらに勝ってほしいかと言われると微妙だが……。シメオメ率いるアトレティコが、国内リーグもチャンピオンズリーグも両方制してしまうのは、「行き過ぎ」のようにも思える。しかしアンチェロッティのレアル・マドリッドが魅力的かと言われると、どうだろうか。
●アトレティコはリーグ最終節で負傷退場したエース、ジエゴ・コスタを、まさかの先発で起用。ところがこれが完全に裏目に出て、わずか開始9分でアドリアン・ロペスと交代。この交代カードの消費が延長戦に大きく響いたと思う。レアル・マドリッドは前線にベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド、ベイルと3枚を配置し、中盤はディ・マリア、モドリッチ、ケディラ。クリスティアーノ・ロナウドとベイルという規格外のスピードを持った選手が二人もいるので、超高速カウンターアタックの切れ味は恐るべきもの。しかしアトレティコは今日もディフェンスラインを深めに置き、全員で激しく守る。最終的に7枚もイエローカードをもらってしまったが、退場したのは延長後半18分の(つまり試合が終わるか終らないかのタイミングでの)シメオネ監督だけだ。
●前半36分、アトレティコがゴディンのゴールで先制したが、これはレアルのキーパー、カシージャスのポジショニング・ミスだろう。カシージャスは不思議なシーズンを送っていて、今季はリーグ戦の正GKの座をディエゴ・ロペスに奪われ、一方でカップ戦では守護神を務めている。ゴールキーパーのローテーションだなんて! どう考えてもリーグ戦のキーパーのほうが第1GKのはずだが、チャンピオンズリーグ決勝に出場できるのはカップ戦担当のカシージャスなわけだ。ディエゴ・ロペスはどう思っているんだろうか。こんな采配を通せるアンチェロッティ監督がスゴいともいえるが。
●後半14分からケディラをイスコに、コエントランをマルセロに交代して、攻撃的な布陣をとるレアルに対して、アトレティコは次第に防戦一方に。あとわずかで試合終了、アトレティコのベンチの選手やスタッフが歓喜の雄たけびをあげながらピッチに飛び出す準備を心のなかでしていた後半48分になって、コーナーキックからセルヒオ・ラモスの同点ゴールが生まれた。久々にサッカーの神様の底意地の悪さを見た。
●この流れで延長戦に入って、アトレティコが押し戻すのは至難の業。運動量も気力も保てるはずはなく、延長後半5分にベイルに逆転ゴールを奪われると、アトレティコの選手は極端に前がかりになり、マルセロの個人技で薄いディフェンスを破られてさらに失点。精根尽き果てて不要なPKまで与えて、クリスティアーノ・ロナウドに決められ、終わってみればレアルマドリッド 4-1 アトレティコ・マドリッド。点数は大差だが、90分の時点ではアトレティコの二冠が見えていたわけだ。
●ベイルのスピードも本当にスゴいが、レアルでいちばん切れていたと思うのはディ・マリア。なぜか他の選手に比べるとスーパースター扱いされないが、いつも「効いている」という印象がある。敗れたアトレティコのガビが「一年を通して獣のように戦ってきた。限界まで出し尽くした」とコメントを残している。アトレティコはだれもが同じ思いだろう。試合終了後のセレモニーでは、中央でカップを掲げるカシージャスの姿が。うーむ。

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