June 15, 2014

エンリコ・オノフリ&オーケストラ・アンサンブル金沢定期公演

●12日は石川県立音楽堂でエンリコ・オノフリ指揮オーケストラ・アンサンブル金沢定期公演。羽田から小松空港へ飛んだが、北陸新幹線が開通すれば電車のほうが実質的には速くなるので、この空路はもう使わなくなるはず。なにしろ県立音楽堂は金沢駅の目と鼻の先。
●オノフリがOEKに登場するのは今回が2回目。前回はヴァイオリンを常に弾きながらアンサンブルをリードする形だったが、今回は前半はヴァイオリンを持ってヴィヴァルディ、後半は指揮台に上ってモーツァルト&ハイドンの2部構成。森麻季さんがヴィヴァルディ「グリゼルダ」の「2つの風にかき乱されて」他を歌ってくれた。前半のヴィヴァルディも精彩に富んでいたが、後半のハイドン「軍隊」が圧巻。やりたいことを存分にやったかのようなピリオドなスタイルで、この作品が作曲当時の文脈で持っていたであろうキャッチーな派手派手しさがよく伝わってくる。アグレッシブで躍動感にあふれたハイドン。作曲者がザロモンのオーケストラでついに手にしたフル装備の2管編成+軍楽隊ギミックが、いかに巨大なものだったことか。もっと指揮者としてのオノフリも聴きたくなる。客席の反応も非常によく、まれにみる大成功だったのでは。LFJに初登場したときのディヴィーノ・ソスピロとのモーツァルトを思い出した。

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