ドミノ・ピザ
September 8, 2014

ニッポンvsウルグアイ@キリンチャレンジカップ

ウルグアイ●アギーレ日本代表監督の初戦となる注目の親善試合、ニッポンvsウルグアイ。先発メンバーからしてアギーレ色全開でびっくり。やりたいことははっきりしている。似たようなカードを手にしても、こんなにザッケローニとは使い方が違うのかと、驚きつつ納得。GK:川島永嗣-DF:酒井宏樹(→酒井高徳)、吉田麻也、坂井達弥、長友佑都-MF:森重真人(→森岡亮太)-細貝萌、田中順也(→柿谷曜一朗)-FW:本田圭佑、岡崎慎司-皆川佑介(→武藤嘉紀)。
●フォーメーションは4-3-3(後半途中から4-2-2)。森重が中盤の底、アンカーの位置に入るので、4-1-2-3とでも言うか。しかしときには森重がセンターバックの位置まで下がって3バック状態にもなる。ザッケローニではセンターバックの一枚だった森重が、いきなり戦術的なキーマンとして起用された。完敗したにもかかわらず、試合後、森重が「楽しかった」というコメントを残したのも納得。
●しかも、森重の前にだれがいるかというと、本来アンカーの細貝と、運動量豊富で馬力もある田中順也。その前は3トップなわけで、これまでニッポン代表には豊富にいたプレイメイカー調の選手がひとりもいない。ザッケローニのときは中盤の底にまで遠藤と長谷部という二人の巧いプレイメイカーがいたのに、アギーレは底が森重で、その前が細貝と田中順也と来たもんだ。右サイドバックはフィジカルの強い酒井宏樹、最前線は長身の皆川佑介。ザック時代から残った選手も含めて、強くて守れるファイターたちがずらりとそろった。
●で、サッカーというのはホントによくでてきるなあと思うんだが、そのチョイスがそのまま見事に試合に反映された。強豪ウルグアイを相手に、序盤から堂々とファイトしてチャンスを作らせない。球際も強いし、プレイはシンプルでダイナミック。これまでニッポン代表にあった脆弱なイメージが一掃されてて、実にたくましい。
●そんな守れる選手たちをそろえたにもかかわらず、ニッポンは守備のチョンボといってもいいミスから2失点。前半34分、なんでもないパスを坂井達弥がトラップミスして、これをカバーニに拾われ、パスをつながれてカバーニが再度もらって冷静にフィニッシュ。後半25分は相手のクロスボールに対して、酒井宏樹が中央にクリアしてしまうというオウンゴールならぬオウンアシストから、エルナンデスに決められて失点。アギーレ監督の選手交代策も奏功せず、0-2で完敗した。
●この2つの決定的なミス以外は、ほとんどウルグアイ相手にディフェンスを崩されなかった。しかし、ニッポンもまったくウルグアイのディフェンスを崩せなかった。序盤に皆川の決定的なヘディングシュートのチャンスがあったのと、終盤に武藤のポストを叩いたシュートがあったが、この中盤構成だとリアクションサッカーに徹するばかりで、自ら好機を創出するということができそうにない。ザック時代は親善試合であれば相手がブラジルだろうがフランスだろうが、ときには華麗なパス回しで相手を崩せていたが、このメンバーでそれは無理というもの。ファイトできるけど、ボールは回らない。ボールは奪えるけど、ゴールは奪えない。
●結局、あちらを立てればこちらが立たずという話で、中盤の底まで全員うまい選手をそろえれば華麗な攻撃ができるし、中盤の前のほうまで強い選手を置けば強固な守備を築ける。でも、両方を一度には手に入れられない。「サッカーの常識」として広く信じられている原則が、やっぱり真実だったんだなと体得できたのがこの試合の最大の意義だったかもしれない。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「「クラシックホワイエ」第199回、第200回」です。

次の記事は「東京芸術劇場のヴェルディ「ドン・カルロス」パリ初演版」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ