Music Unlimited
November 18, 2014

オノフリ&チパンゴ・コンソートでヴィヴァルディ「四季」

●16日は石橋メモリアルホールでエンリコ・オノフリ&チパンゴ・コンソート。「ヴェネツィア、霧の中の光」と題したオール・ヴィヴァルディ・プロ。前半に協奏曲集「調和の霊感」から第1番、第8番、第9番の3曲と弦楽のためのシンフォニア ロ短調「聖墓によせて」、後半に協奏曲集「四季」。満席の盛況ぶりで、LFJ後にオノフリが単身来日したころとは隔世の感。継続する力の大きさを痛感する。「四季」は以前にも一度同じオノフリ&チパンゴ・コンソートで聴いているが、同じものをもう一度聴いたという「再放送感」がまったくない鮮度と躍動感。鋭くアグレッシブな表現も健在だけど、のびやかな歌が横溢したヴィヴァルディでもあり。「四季」の描写性、鳥のさえずりやヴィオラ犬のバウバウ、秋の酒宴とまどろみ、吹き荒れる嵐など、雄弁で痛快。オノフリとアンサンブルの一体感も驚異的。
●ヴィヴァルディが用意した「四季」のソネットって、季節の情景描写が中心なんだけど、ちゃんと主人公がいるんすよね。最初は遠いところから三人称視点で描いているようでいて、「冬」あたりになると歯をガチガチさせながら凍えて、「でもさー、実は冬も楽しんだよねー」って強がってみせる(?)一人称の主人公の存在を感じさせる。そういう微妙な視点の移動が、音楽にも含まれているんじゃないかなって感じることがある。

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