November 25, 2014

週末Jリーグ、ヤンソンス&バイエルン放送交響楽団、大井浩明POCヴォルフガング・リームのピアノ曲全曲

●世間は三連休となったこの週末、Jリーグが今季も熱く盛りあがっていた。J1は浦和で決まりだろうと思っていたが、ガンバ大阪が勝点2差まで迫った。毎シーズン毎シーズンよくもこんなに終盤まで優勝争いがもつれるなと感心する。そして昨季の苦い思い出が……。J2は日程終了。1位湘南と2位松本山雅が自動昇格、3位以下の千葉、磐田、山形でプレイオフに。5位の北九州はJ1クラブライセンスを保有しないため、プレーオフへの出場ができないという変則的な形になった。J3はなんとツエーゲン金沢が優勝。2位の長野はJ2讃岐との入れ替え戦へ。金沢も長野も讃岐も少し前まではJFLのクラブだったのに、あっという間にJリーグに行ってしまったのだなあ。
●21日はミューザ川崎でヤンソンス&バイエルン放送交響楽団。前半にツィメルマンの独奏でブラームスのピアノ協奏曲第1番、後半にムソルグスキー~ラヴェルの組曲「展覧会の絵」。ごく当たり前のことのようにオーケストラからものすごい音が出てくる。このレベルにまで来ると、羨望しか感じないというか。第1ヴァイオリンなら第1ヴァイオリンという一台の輝かしい楽器が歌っているかのよう。音響そのものの豊麗さだけで呆然としてしまう数少ないオーケストラのひとつ。「展覧会の絵」はなじみのない音が聞こえる特盛バージョンだった気がする。アンコールにJ・シュトラウスのピツィカート・ポルカとドヴォルザークのスラブ舞曲(何番だっけ?)。
●22日は両国門天ホールで大井浩明 Portraits of Composers 第18回公演「ヴォルフガング・リーム ピアノ曲全曲」。今回も作曲順に従って、リームのピアノ曲第1番から順に第7番まで、さらに「再習作(ナッハシュトゥディー)」が演奏されるという貴重な機会(ピアノ曲第3番は法貴彩子との連弾)。作風は様々だが、「再習作」以外は十数分くらいの長さの比較的短いもの。第3、4、5番、第7番がおもしろかった。第3番は連弾ならではのスリリングさに加えて、特殊奏法ももりだくさん。第7番はダサカッコいい。一通りのプログラムが終わったところで、アンコールは予想外の展開へ。まさかのマーラーの交響曲第7番の終楽章連弾版。オケで聴いても狂躁的な「文脈ぶった切り」感はすさまじいが、連弾で聴くとその過剰さ、直線的な饒舌さが際立つ。これでもうお腹いっぱいだが、さらにもう一曲、「70年代の日本を代表する作品で(笑)……聴けば分かります」と紹介されて、連弾版「ルパン3世のテーマ」。リームのピアノ曲を聴きに行って、帰り道は頭のなかでルパン3世が鳴り響いていたという両国の夜。

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