December 16, 2014

アジアカップに臨むアギーレ・ジャパンのメンバー23人が決定したが

●アジアでもっとも大切な大会の代表メンバーが発表されたその日、リーガ・エスパニョーラの八百長疑惑についてスペイン検察庁がアギーレ監督らを告発した。疑惑の対象となっているのは2011年最終節のレバンテ対サラゴサ戦。当時、アギーレはサラゴサの監督で、あくまで報道によればだが、試合開始前にサラゴサ会長からボーナス名目でアギーレや選手の銀行口座に多額の振り込みがあり、それが現金でいったん会長に回収され、レバンテ側に渡されたという疑い。
●不自然なお金の動き自体があったことは確かなようで、当時サラゴサに所属していたガビは、8万5千ユーロほどの金額を振りこまれたことを検察に証言しているという。ただし、ガビは金をすぐに会長に返し、それがどうなったかは知らないとしている。選手たちに振り込まれた額は総額100万ユーロ以上だとか。妙なお金の動きはあったが、では果たして八百長があったのかどうかはこれから解明されることであって、アギーレは疑惑を否定している、というのが今の状況。
●で、代表入りした23名のリストだ。GK:川島(スタンダール・リエージュ)、東口(G大阪)、西川(浦和)、DF:長友(インテルミラノ)、森重(東京)、太田(東京)、内田(シャルケ)、吉田(サウサンプトン)、塩谷(広島)、酒井高徳(シュトゥットガルト)、昌子(鹿島)、MF:遠藤(G大阪)、今野(G大阪)、長谷部(フランクフルト)、香川(ドルトムント)、清武(ハノーファー)、柴崎(鹿島)、FW:豊田(鳥栖)、岡崎(マインツ)、本田(ACミラン)、小林悠(川崎)、乾(フランクフルト)、武藤(東京)。
●なんというか、ぐるっとあちこち一巡りして元に戻ってきた感、満載。結局、ザッケローニ時代からの長谷部、遠藤、本田が中心選手になるんだろうか。当初、アギーレ色を感じさせた中盤の細貝や田中順也といったハードワーカーは呼ばれず。一方、一度も呼ばれてない清武が復活した。柴崎や武藤はたしかに新戦力だけど、ザッケローニがそのまま留任していたとしても呼ばれる名前のような気も。最初の1試合ではっきり打ち出されたアギーレ色が、どんどん薄まって、最終的にはサッカー協会が選んだみたいなリストになってしまった。ていうか、ホントに協会が選んでるんじゃないのかって思うほど、前体制から継続性がある。
●しかし、「この監督、もしかして逮捕されるかもなあ……」と疑いながら選手たちはアジア・カップを戦うんだろうか。ザッケローニ時代の超ポジティヴで意識高い系の一体感とうってかわって、代表チームにダークな雰囲気が漂いはじめた。まあ、どす黒いイメージの代表チームってのもたまにはいいかな……って、いくないよっ!

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