April 27, 2015

ブルックナー強化期間

●ここ半年くらい意識的にブルックナーを聴いていて、先週はミヒャエル・ザンデルリング指揮N響とインキネン指揮日フィルへ。自分内テーマとしては、深くて重厚なサウンドが生み出す宗教的恍惚感、っていうのとは無縁の「楽しいブルックナー」を探す、みたいなシリーズ。途中で参照点として本家本元みたいなティーレマン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団をはさみながら、いろんなオケのブルックナーに足を運んでいる。決して休憩時の「ブルックナー行列」の長さを観察するためではなくて。
●で、22日、ミヒャエル・ザンデルリング指揮N響(サントリーホール)で、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」。ミヒャエルを聴くのは初めて。長身。漠然とその姓から想像していたよりも、明るくて伸びやか、パワフルだけど重くはないブルックナー。細部にデザインを施してコントラストを作りながらも、全体の自然な流れが失われていないのは吉。とはいえ、初めての客演であり、まだこの先があるはずという感も。前半はLFJで以前ルネ・マルタンが押していたベルトラン・シャマユが、N響定期に帰ってきて、シューマンのピアノ協奏曲。好感。
●24日はインキネン指揮日フィル(サントリーホール)。ラザレフ退任後の首席指揮者にインキネンが就任することになって、にわかに注目度が高まる。将軍からイケメンに。ヒューイットの独奏によるブラームスのピアノ協奏曲第1番で始まって、後半にブルックナーの交響曲第7番。インキネンへの印象はこれまでに何度か聴いたものと変わらない。先日の首席指揮者就任記者会見でもこの日のプレトークでも、インキネンは「これまでシベリウスなどで日フィルの透明感のある美しい音色に感銘を受けてきたが、これからはワーグナー、ブルックナー、ブラームスなどドイツ音楽での重厚で深みのある音を追求したい」的なことを語っていた。インキネンの棒の振り方も(以前ワーグナーだったかでも感じたけど)しばしばティーレマンが憑依したかのよう。一方で、透明感のあるサウンドというのは当のインキネンが引き出してきたものという気もする。ラザレフや山田和樹が指揮するときと比べると、明らかにサウンドは違うわけだし。この日のブラームスもブルックナーも、重厚というよりは清爽。熱気は伝わってきたが、賛否は分かれそう。弦の対向配置も。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「〆切安心理論」です。

次の記事は「通販戦争」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ

国内盤は日本語で、輸入盤は欧文で検索。