ドミノ・ピザ
May 13, 2015

ルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ東京公演

●11日は紀尾井ホールでルートヴィヒ・チェンバー・プレイヤーズ。2013年に東京・春・音楽祭をきっかけとして結成されたアンサンブルで、欧州で活躍する日本人若手奏者とシュトゥットガルト放送交響楽団のメンバーを中心としたメンバー。2014年にはLFJにも出演していたのだが、そのときは聴けず、今回ようやく聴くことができた。ヴァイオリンに白井圭、水谷晃、ヴィオラにヤニス・リーバルディス、チェロに横坂源、コントラバスに幣隆太朗、オーボエにフィリップ・トーンドゥル、クラリネットにディルク・アルトマン、ファゴットにハンノ・ドネヴェーグ、ホルンにヴォルフガング・ヴィプフラー。個々の奏者がすばらしくうまくて、しかもアンサンブルとしてひとつの方向を向いている。モーツァルトのオーボエ四重奏曲ヘ長調、プロコフィエフの五重奏曲ト短調、シューベルトの八重奏曲ヘ長調と、こんな機会でもなければ聴けない曲を聴けて大満足。愉悦のひととき。
●プロコフィエフの五重奏曲はオーボエ、クラリネット、ヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスという不思議な編成で、チェロではなくコントラバスが用いられているのが効いている。乾いたユーモアが吉。
●シューベルトの八重奏曲は弦楽四重奏+コントラバス、クラリネット、ファゴット、ホルンというシンフォニックな編成で、長さも一時間級。となればミニ交響曲なのかな、とも思う。一方で全6楽章という多楽章構成は気軽なディヴェルティメント(セレナーデ)的。第1楽章から第3楽章までは堂々たる交響曲風の性格が強い。第1楽章には立派な序奏が付いていて大きな音楽を予感させるし、第2楽章は緩徐楽章で、第3楽章はスケルツォ。ところが第4楽章は変奏曲。ベートーヴェンの「エロイカ」終楽章のような緊迫したフィナーレにはならず、一転して娯楽的なディヴェルティメントの雰囲気になる。第5楽章もリラックスしたメヌエット。終楽章の第6楽章になって、また交響曲風の性格が帰ってくる。第4楽章と第5楽章を抜いたらかなり交響曲風になるけど、この幕間の出し物みたいな二つの楽章が入っているおかげで生まれるキメラ的な風貌がこの曲の魅力でもあるのかも。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「BPO123の総選挙」です。

次の記事は「チェルシーの静かな優勝」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ