October 26, 2015

パーヴォ・ヤルヴィ&N響のバルトーク他

●23日はNHKホールでパーヴォ・ヤルヴィ指揮N響。トゥールの「アディトゥス」、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番(五嶋みどり)、バルトークの「管弦楽のための協奏曲」。来日するたびに定期3プログラム(しかも各2公演)を振ってくれるとなると、スゴい勢いでパーヴォ体験が蓄積されていく感。プログレ出身のエストニア人作曲家、トゥールの作品はかつてパーヴォがN響に客演した際に日本初演した曲だとか。いくぶん重厚なポスト・ミニマル風味とでもいうか、21世紀の一種の祝典序曲としてはありか。ショスタコーヴィチでは五嶋みどり入魂のソロが強烈。特に第3楽章後半の長大なカデンツァは神憑り的。数日前のカルミニョーラに続いて、ここでもヴァイオリニストの足が床を踏む音をたくさん聞くことになったのだが、意味合いはぜんぜん違う。戦慄のショスタコーヴィチ。この息づまる音楽から、第4楽章のブルレスカへと突入する瞬間にパッと光景が変わるのがなんともいえない。曲が終わると盛大なブラボー。
●ショスタコーヴィチの終楽章で一転して訪れる熱狂は、後半のバルトークの「管弦楽のための協奏曲」ともどこか呼応している。好演を耳にする機会に恵まれている曲だと思っていたけど、精妙さと新鮮さをこれほどの水準で実感できる機会はまれ。あれっと思うようなアクセントなど、随所にリズムの面で意外性あり。こういった20世紀作品でも弦楽器はいつもの対向配置だった。壮麗なフィナーレの後、思ったほど客席がわかなかったのは、前半のショスタコーヴィチのインパクトが強すぎたから、なのか?

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