May 31, 2016

ウルバンスキ&東京交響楽団のプロコフィエフ&チャイコフスキー

●28日はサントリーホールでクシシュトフ・ウルバンスキ指揮東京交響楽団。前半にアレクサンダー・ロマノフスキーの独奏によるプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番、後半にチャイコフスキーの交響曲第4番。ウルバンスキの音楽作りはまったく独特で、フレーズを大きくとらえるのが特徴的。鮮やかなコントラストを付けてアグレッシブな音楽で注目を浴びる指揮者は少なくないが、ウルバンスキのように丸みを帯びたしなやかな音楽で説得力のある演奏を聴かせてくれる人はまれ。若いのに指揮ぶりもまったく力まず、汗臭さも土臭さも感じさせない。プロコフィエフでは、攻撃性よりもきらびやかさと透明感を前面に出すロマノフスキーとぴったりと足並みがそろった感。ロマノフスキーはさっさとアンコールを弾いてくれた。バッハの平均律クラヴィーア曲集第1巻の前奏曲ホ短調がすっかりロマン派のキャラクター・ピース化されたもので、後で会場の掲示でジロティ編曲だと知る。あ、そういえばこれ前にも聴いたっけ。
●チャイコフスキーの交響曲第4番は本来なら汗臭い曲の代表格だけど、やはり豪快でもなければ鋭利でもなく、溶々としてのびやか。それでいて推進力が失われないところが非凡なところか。第2楽章の情感豊かなオーボエ・ソロも印象に残る。
●プログラムノートを見ると、すでに東響の首席客演指揮者にウルバンスキの名がなくなっている。次に聴けるのはいつになることやら。ベルリン・フィル定期へのデビューはDCHで見ることができたが、あちらでも再度の客演を期待したいもの。
●ウルバンスキとロマノフスキーが並んで立つってのは、なかなか麗しい光景なんじゃないだろか。

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