ドミノ・ピザ
July 4, 2016

EURO 2016 準々決勝 ドイツ対イタリア。悲しい無敗伝説

ドイツ●強豪同士の対戦とあって「事実上の決勝戦」などと呼ぶ声もあったようだが、過去にギリシャやデンマークが優勝しているEUROにそんなものはない。ドイツが最強チームであろうことはみんな大会前から感じている。しかしEUROとかワールドカップの楽しみのひとつは「ドイツがどうやって負けるか」を見ることにあるわけで(ドイツ人と一部フットボール的マイノリティを除く)、ここで期待されるのはスペインをボッコボコにしたイタリアが、同じようにドイツを圧倒する痛快なシーンが見られるのかどうか。なにしろイタリアはドイツに強い(ということになっている)。EUROとW杯の二大大会についていえば、イタリアの4勝4分無敗。え、ホントに?
●ドイツのレーヴ監督は対イタリア用フォーメーションとして3バックを採用。フンメルス、ボアテング、ヘーヴェデスの3枚のセンターバックに、ヘクトルとキミッヒの左右ウイングバックでイタリアの攻撃を抑えようという一手(ドラクスラーはベンチに。ゲッツェはすっかり出番なしで今日もマリオ・ゴメス先発)。イタリアが先のスペイン戦で2トップに加えて両サイドが高い位置を取っていたことに対応して、守りの局面で数的優位を保とうということのよう。3月にイタリアと親善試合を行った際も3バックで快勝したそうなので、突然の奇手というわけでもない。
●しかし試合開始から一貫して攻めていたのはドイツ。序盤にケディラが負傷退場してシュヴァインシュタイガーと交代する不運があったが、それでもペースは変わらず。イタリアはスペイン戦とはうってかわって堅守で耐える。イタリアの選手たちは前半から相当走らされた。スゴかったのは後半9分、ドイツのミュラーの決定機に対して、フロレンツィがゴール前で体を投げ出して、そのまま空中で足でボールを弾いたという超絶アクロバティック・クリア。軽く伝説。しかし後半20分、ドイツは左サイドを攻略して、マリオ・ゴメスから中央にボールを入れて、エジルが決めて先制ゴール。内容的にはこれで勝負が決着していてもよかった試合だと思う。
●ところが後半32分、ゴール前の競り合いでドイツのボアテングがハンドのファウルでPKを取られてしまう。これは相手をつかんでいないことをアピールするために両手をバンザイしていたところ、頭に当たったボールが手にも触れてしまったもので、ドイツには少し気の毒。ボヌッチがPKを決めて1対1の同点に。
●試合は延長戦に入り、ほとんどの時間帯でドイツが攻めイタリアが守り、両者疲れ切ってPK戦へ。先攻はイタリア。なんと、最初の5人の内、どちらも3人が失敗してしまうという入らないPK戦になってしまった。ノイアーとブッフォン、両キーパーがそれだけスゴいのか、それともプレッシャーが厳しいのか。イタリアは終了直前にザザを入れて、PK戦の二人目を蹴らせたのに失敗する始末。6人目以降はともにPKをあまり蹴りたくない選手たちが登場するはずだが、なぜか6人目、7人目、8人目とともに成功。9人目にイタリアはダルミアンが外し、ドイツはヘクターが決めた。まあ、文句は言えない。どちらが勝者にふさわしかったかといえば、ドイツなので。PK戦でチームで9番目に蹴る選手の考えることと言ったら「オレまで順番が回ってきませんように……」しかないと思うのだが、いざ回ってきたときにはどんな気分なのか。
●公式記録的にはPK戦は引き分け扱い(PK戦はくじ引きだから)。これでEUROとワールドカップにおけるイタリアの対ドイツ戦は4勝5分無敗に。イタリアは無敗記録をひとつ伸ばして、大会から去った。ドイツ 1 (6PK5) 1 イタリア

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