ドミノ・ピザ
October 12, 2016

オーストラリアvsニッポン@ワールドカップ2018最終予選

オーストラリア●ふー。ジリジリと苦しい気分で90分の大半を耐えた試合だったけど、いやー、サッカー、すばらしいじゃないか。イラク戦でもう代表戦なんてヤになったって言ってたけど、前言撤回。サッカーはすばらしい。これがサッカー。今までのイラク戦とかUAE戦とかはサッカーとはまた別種の「アジアの戦い」で、ニッポン対審判対UAEみたいな謎競技だった。でもアウェイのオーストラリア戦だと、中東の笛が普通の笛になるという不思議。今までの2試合はなんだったの(またそのうち「アジアの戦い」に戻るわけだけど……鬱)。
●まず、現在FIFAランキングでアジア最高位のオーストラリアについて。一時期世代交代に苦しんでいたように見えたが、今はすっかりモデルチェンジして、以前よりずっといいサッカーを目指している。かつてはハーフウェイラインより手前でフリーキックをもらっても、そこからニッポンのゴール前に放り込んでくるような腹立たしいサッカーをしていたのに、今はもっとゴール近くでもすぐにリスタートしてボールをつないでくる。正しい。あんなフィジカル頼みの放り込みばかりやっていれば目先の1ゴールは奪えるかもしれないが、中長期的にはサッカーの質がじわじわと低下していく。アジア対策ではない世界標準のサッカーを目指すのは圧倒的に吉。後半はニッポン相手に大半の時間、ボールを保持していた。本来、オーストラリアは勝ってしかるべきゲームだったと思う。終盤で、クロスボールに対してスピラノビッチが頭で合わせて、バーの上に外したシュートがあったけど、あれはケイヒルをケアするあまりにニッポンのマークも付いていけていなかったので、この試合でいちばん決まりやすいシュートだったんじゃないだろうか。ニッポンは救われて1対1で勝点1をゲットした(というかオーストラリアに3を与えなかった)ゲームだという認識。
●で、ニッポン。前の試合の後、もしかして久々の本田のトップもありえたりして……と薄々思っていたら(ホントだって!)、まさにそうなった。岡崎がさっぱり不調だったし、かといって浅野を試合開始から使うと屈強なオージーたちの間でつぶれるばかりでスピード勝負が生きてこない。でもほかにトップができる選手がいない。だったら本田じゃないの? というのはかつて岡田武史監督もワールドカップ本番で使った妙手だったが、ハリルホジッチも同じ手を使った。あと、長友がけがをして酒井宏樹が出場停止で手薄になったサイドバックは、槙野が左サイドに入った。GK:西川-DF:酒井高徳、吉田、森重、槙野-MF:山口、長谷部-小林悠(→清武)、香川、原口(→丸山祐市)-FW:本田(→浅野)。
●前半5分のニッポンの先制点はハリルホジッチ的には理想的な形なんだろう。相手のパスミスを原口がカットし、これを長谷部、本田とつないで、原口へスルーパス。抜け出した原口はキーパーの右を抜いてゴール。効率的なショートカウンター。今はどこだってこういうサッカーを狙っている。失点は原口が与えたPKから。あれは取られると思った。小林悠は待望の先発。サイドを崩したクロスから惜しいヘディングシュートがあったが、キーパーがファインセーブ。原口に代わって入った丸山祐市は代表デビュー。終盤だったので守り切るための交替。香川に覇気がない。ボールを奪ってもすぐに相手に渡してしまい守り続ける展開だったが、しかしディフェンスを崩されたという場面はほとんどなかったんじゃないだろうか。
●ハリルホジッチは「勝点2を失って悔しい」という。とはいえ、どっちの監督も内心は安堵したんじゃないかな。グループ1位のオーストラリアとしては、ニッポンに3点を与えず浮上させなかったという点で悪くないし、ニッポンはアウェイのオーストラリア戦という(アジアの戦いではなくサッカー的な意味の)最難関で負けなかったんだから。

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