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April 21, 2017

日本のプロフェッショナル・オーケストラ年鑑2016が公開

●日本オーケストラ連盟が毎年刊行している「日本のプロフェッショナル・オーケストラ年鑑」の2016年版がリリースされた。ウェブ上にもPDFで公開されているので、だれでも閲覧することができる。各プロ・オーケストラの活動状況を知るための基礎資料として頼りになる。ちなみに掲載対象は日本オーケストラ連盟の正会員25団体、準会員9団体。一般的にはこれが日本のプロ・オーケストラの数ということになる。
●いろんな情報が載っているが、p.138-139の2015年度の統計だけでも興味深い。たとえば年間の公演総数はどこが多いか。1位はぶっちぎりで東フィル309公演。2位が群響で169公演、3位が日フィルで159公演。東フィルだけが別次元だが、309公演中、依頼公演が271公演もあるのが特徴。楽員数の多さでもナンバーワン。
●演奏収入も見てみよう。10億円を超えている団体は3つ。1位は東フィル、2位はN響、3位は日フィル。公演総数が多い東フィルが1位なのは納得として、2位に公演総数が107しかないN響が入っているのがすごい。公演総数に占める定期公演の割合が非常に高く、しかも巨大なNHKホールを埋める集客力を持つからこそ。3位の日フィルは定期公演以外の自主公演が多くて、「打って出る」感が伝わってくる。
●楽員の平均年齢について。若手奏者育成オケである兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオケ)が31.9歳と若いのは当然として、それ以外の団体はすべて40代の範囲に収まる。ベテラン組のトップ3は、1位が九響49.3歳、2位が神奈川フィル48.0歳、3位が東フィル47.5歳。若いほうは僅差で拮抗していて、42歳代が東響、セントラル愛知、名フィル、43歳代がN響、大フィル、関西フィル。今やN響は若いオケに入るんすよね。あと、これは一般聴衆の関心外かもしれないが、事務局の平均年齢まで出ている。こちらは楽員よりももっとばらつきが大きくて、上はセントラル愛知の53.0歳から、下は日本センチュリーの37.8歳まで。
●ところでこの資料、印刷用のPDFが公開されているが、どうせなら公益性を鑑みて、二次利用が容易な形で中身のデータを公開してくれるとありがたい。CSVなりExcelなりテキスト・ファイルなりがあれば、上記のようなデータを昇順降順に並べたりとか、事業活動収入における演奏収入の割合を見るとか、支援の金額と総入場者数の相関を見るとか、年ごとの変化を調べるといったことが容易にできるので。この年鑑自体が文化庁委託事業みたいだし、ぜひオープンデータの精神で。

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