ドミノ・ピザ
October 23, 2017

ジョナサン・ノット指揮東京交響楽団のリスト、シェーンベルク、ラフマニノフ、ラヴェル

●21日はサントリーホールでジョナサン・ノット指揮東京交響楽団。凝ったプログラムを聴かせくれるこのコンビだが、それにしてもこの日のプログラムは完璧では。リスト「バッハの名による前奏曲とフーガ」、シェーンベルク「管弦楽のための変奏曲」、ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」、ラヴェルの「ボレロ」という4曲。一曲目、「バッハの名による前奏曲とフーガ」は石丸由佳によるオルガン独奏。オーケストラのコンサートがいきなりオルガン独奏曲で始まるのもおもしろいが、最初からオーケストラはステージ上に陣取っている。そして、曲が終わると拍手を入れずにシェーンベルク「管弦楽のための変奏曲」が続く(つなげて演奏すると事前アナウンスあり。こういうときに全員が拍手を控える客席がなにげにスゴい)。するとシェーンベルク作品のなかにも、リスト作品に続いてBACH主題が現われるのがわかるという趣向。まるで同じ曲の続きを聴いているかのような錯覚あり。オルガンの豪壮な響きで執拗なほどのリストの後で聴くシェーンベルクは爽快。楽器間のバランスが精密にコントールされ、複雑なポリフォニーがカラフルできれいな響きでコーティングされる。
●後半は児玉桃のピアノでラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲。端正で鮮烈、清澄。最後にラヴェルの「ボレロ」。「主題と変奏」というテーマのプログラムで、最後にこの曲を置くのがおもしろい。延々と反復が続く曲だが、音色の変化による変奏ということか。この曲を「平らになったフーガ」として構造化されていると呼んだのはレヴィ=ストロース。そして、細部まで彫琢された東響の演奏が見事。ソロ自慢ではなく、全体が有機的に結び付いたボレロ。なんというカッコよさ。

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