ドミノ・ピザ
January 22, 2018

シルヴァン・カンブルラン指揮読響、イザベル・ファウスト

●19日はサントリーホールでシルヴァン・カンブルラン指揮読響&イザベル・ファウスト。前半にブラームスのヴァイオリン協奏曲、後半にバッハ~マーラー編の「管弦楽組曲」からとベートーヴェンの交響曲第5番「運命」という変則ドイツ3大Bプロ。超名曲の間に一曲面妖な曲が入ると、こんなにも新鮮なプログラムになるとは。というか、ファウストのソロのおかげか。ブラームスのヴァイオリン協奏曲をまずは巨大なロマン主義的怪物曲として愛好してしまった自分にとって、とても清新な演奏で、夾雑物を取り除いた等身大のブラームス。ティンパニとともになじみのないカデンツァが始まってびっくり。これはブゾーニの作。ハーディングとの録音でも使っていたので事前に聴いていれば予測できたのだろうが、知らずに聴いて得した気分。そういえばファウストはノット&東響とベートーヴェンの協奏曲を演奏したときに、同曲のピアノ協奏曲版編曲に由来するティンパニ付きカデンツァを使っていたっけ。アンコールにクルタークの「サイン、ゲームとメッセージ」から「ドロローソ」。
●バッハ~マーラー編の管弦楽組曲は第1曲を除く第2曲から第4曲を演奏。バッハの管弦楽組曲第2番と第3番から曲を選んで管弦楽組曲に合体させてしまうというキメラ的怪作。第2曲は「ロンドとバディネリ」。管弦楽組曲第2番のロンドとバディネリが合体しているんだけど、バディネリの後にまたロンドに戻る三部形式になっていて、格闘技でめったに見られない大技が決まったのを目にしたかのような謎の快感あり。最後はベートーヴェンの「運命」。前のめりに直線的に進むスマート・ベートーヴェン。第1楽章終盤でのティンパニとか第4楽章の金管でびっくりクレッシェンドが出てきたりと、茶目っ気も。第4楽章はリピートあり。うれしい。キレのあるベートーヴェンだったが、終わった後のカンブルランはもうエネルギーを出し尽くしたといった風。

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