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February 28, 2018

マルク・ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルのメンデルスゾーン

●27日は東京オペラシティでマルク・ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル。オール・メンデルスゾーン・プロで前半に「フィンガルの洞窟」と交響曲第4番「イタリア」、後半に交響曲第3番「スコットランド」(当初の発表から曲順変更)。いずれもホグウッド校訂のベーレンライター新版を使用とのこと。今回の来日は先立って公演が行われた金沢と、東京オペラシティでの2公演。ミンコフスキはオーケストラ・アンサンブル金沢の芸術監督への就任が予定されている。
●コンサートマスターが各奏者の近くまで寄ってチューニング。最初の「フィンガルの洞窟」からとても描写的で起伏に富んだメンデルスゾーン。序曲の後に拍手は起きたが、ミンコフスキは袖に向かわずそのまま「イタリア」へ。後半は最初にスピーチがあって、それから演奏へ。全般にアクセントのはっきりとした明瞭な語り口、抒情的な部分ではたっぷりと歌わせ、エネルギッシュでスケールの大きなメンデルスゾーン。特に木管楽器の響きの質感が美しくて、総奏でも埋もれることなく弦楽器と調和して、独自の色彩感を生み出す。ピカピカではなくザラリとしたタッチの美しさ。ワーグナーがメンデルスゾーンを評した「一流の風景画家」という言葉が有名だけど、メンデルスゾーンに対する「ウェルメイドなんだけど魂の奥底に届くようなパッションが足りない」という先入観があるとしたら、それを吹き飛ばすのがミンコフスキ。獰猛。
●最後、アンコールをしそうな雰囲気が一部あって、あるとしたら「イタリア」の終楽章をもう一度だろうか……と思ったら、なし。でも「スコットランド」で充足していたので、これでよかった。指揮者と楽員が全員そろって四方にお辞儀。楽員が退出しても、拍手は鳴りやまず、ミンコフスキと楽員がみんな再度舞台に登場して、盛大なスタンディングオベーション。

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